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全日本ロードレース選手権
2017年9月10日
全日本ロードレース選手権 第7戦 オートポリス スーパー2&4レース
場所:大分県・オートポリス

苦しい展開ながら津田拓也、3位表彰台獲得
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今シーズン3回目の2&4レースが、9月9日・10日に大分県のオートポリスで開催された。前回のレースでは天候不順に振り回されたオートポリスでのレースで、今回もウイーク直前の木曜日には豪雨となった九州地方だが、金曜日から回復。安定したドライコンディションでスケジュールを消化することができた。スズキ勢からこのレースには、ヨシムラスズキMOTULレーシングの津田拓也と濱原颯道、Team KAGAYAMAの加賀山就臣と浦本修充、MotoMapSUPPLY FutureAccessの今野由寛らが参戦した。

金曜日のART合同テスト1回目は、前日の雨がまだコース上に残ってしまっていることから、多くのライダーがコンディション回復を待ち待機。20分経過あたりから走り出した。こうした状況の中、津田は1'49.323のタイムを出してトップに立ち、好調さをアピールした。完全なドライコンディションとなった2回目のセッションでさらにタイムを上げたいところだったが、上位陣のタイムが1分48秒台まで上がる中、津田は1'49.788とタイムを落としてしまう。チームメイトの濱原が9番手、加賀山11番手、浦本13番手、今野17番手と続く。

翌土曜日の予選はノックダウン方式が採用され、Q1セッションとして最初の30分間の計時予選が行われ、上位10名がQ2に進出。引き続き15分間のタイムアタックにより、スターティンググリッドが決定される。Q1では浦本が1'49.580の自己ベストを更新するタイムをマークして5番手に付け、Q2へ進出。津田も6番手、濱原9番手でQ2へコマを進めた。加賀山はマシンのセットアップが上手くまとまらずに苦しみながら14番手、今野も他のレギュラーライダーが今季2回目のオートポリスでのレースであるのに対し、今シーズン初走行となっていることから苦戦し、17番手となった。

Q2でさらなるタイムアップを図りたかった浦本だったが、途中で転倒。10番手となった。津田は1'48.618とタイムを伸ばし5番手に付け、濱原は8番手となった。

いよいよ決勝がスタート。津田はまずまずの飛び出しを見せ、4番手で1コーナーに飛び込む。また加賀山も得意のスタートダッシュを決めて7番手に付け、濱原も8番手とまずまずのポジションに付ける。トップグループが1分49秒台で序盤ラップするのに対し、津田は3周目に1分48秒台へタイムを上げ、前を追いかける。しかし中盤以降、さらにタイムを上げることができず、前との差を詰められない苦しい走行を強いられてしまう。それでも安定してラップを刻み、トップグループの1台がコースアウトしたこともあり、ラスト5周の時点で3番手に上がると、そのままチェッカーとなった。濱原は8位、加賀山11位、今野17位、浦本は10番手争いを展開中に転倒してリタイヤとなった。

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ヨシムラスズキMOTULレーシング No.12 津田 拓也(JSB1000クラス 予選5番手・決勝3位)
「走り出しは良かったのですが、そこから上手くマシンをまとめきれず、苦しいレースウイークとなってしまいました。自分のフィーリング自体は良かったので、なんとかトップグループに加わってレースをしたかったのですが、為す術がありませんでした。とはいえ、前回のレースではトップグループがまったく見えない位置でのレースとなってしまったのですが、今回は最後までその姿を見ながら走ることが出来たので、その差は着実に詰まっていると思います。次戦はこうしたことがないよう、しっかり準備して臨みたいと思います。」

ヨシムラスズキMOTULレーシング No.50 濱原 颯道(JSB1000クラス 予選8番手・決勝8位)
「決勝の序盤は自分とライディングスタイルの異なるライダーに前を塞がれてしまい、そこで手間取っているうちに前との差が広がってしまいました。タイヤがフレッシュな状態だったり、消耗してスライド量が多くなった状態だと非常にコントロール性は高いのですが、その過渡ではうまくコントールするのが難しいので、今後はロングランをするなどして、そのあたりの改善を図りたいと思います。」

ヨシムラスズキMOTULレーシング 加藤 陽平 監督
「津田選手の走り出しは良かったのですが、そこからのセットアップが上手く進まず、苦しいレースウイークとなってしまいました。決勝も思わぬ問題を抱えてしまい、トップグループに加われなかったのは残念です。でも前との差は着実に詰まっているので、さらにその差を詰めていきたいと思います。濱原選手はレース序盤に前を塞がれてしまい、苦しい展開となってしまいました。ペース的には良かったので、勿体なかったですね。」

Team KAGAYAMA No.71 加賀山 就臣(JSB1000クラス 予選14番手・決勝11位)
「このコースは上り下りが多く、そこへの対応として自分の好みとは異なるセットアップを金曜、土曜と試してみたのですが思うような走りが出来ず、結局は決勝日朝のウォームアップ走行から元に戻しました。その状態でのフィーリングは良かったのですが、セットアップ自体が進んでいるわけではないので、苦しいレースとなってしまいました。とはいえ、試してみないと良いか悪いか判断できないので、そういう意味では大きな収穫だと思います。なかなか応援していただいているみなさんの期待に応えられず、苦しい戦いが続いていますが、なんとか残り2戦、喜んでいただける結果を出したいと思います。」

Team KAGAYAMA No.94 浦本 修充(JSB1000クラス 予選10番手・決勝DNF)
「走り出しのタイムは良くなかったのですが、フィーリングは良い感じで、それがQ1で5番手という良い流れを作ることができました。でもQ2で転倒してしまってその流れを切ってしまい、レースも転倒でリタイヤと、転倒が続いてしまったのは反省点です。Q1までの良い流れが維持できるよう工夫していきたいと思います。」

Team KAGAYAMA 斉藤 雅彦 監督
「浦本がQ1で自己ベストを更新し、5番手という好位置に付けることが出来たのはチームとして大きな成果です。加賀山も苦戦を強いられましたが、チームとしてのノウハウをその苦しい展開の中で得られたのは収穫です。だいぶバイクも仕上がってきましたし、テストパーツなども組み込める状態になってきたので、ここからさらに仕上げていきたいと思います。」

MotoMapSUPPLY FutureAccess No.32 今野 由寛(JSB1000クラス 予選17番手・決勝17位)
「レギュラー組との差は覚悟して臨んだ今回のレースだったのですが、なんとかその差を詰めて手が届くところまでたどり着けた実感があります。順位的には厳しいですが、そういう意味での収穫は大きなものでした。この流れを残り2戦に繋げたいと思います。」

MotoMapSUPPLY FutureAccess 愛知 靖史 監督
「新しいサスペンションを作るというチームの狙いに対し、物の判断ができたレースウイークでした。結果的には厳しいものですが、得られた収穫は大きなものなので、これを次に繋げていきたいと思います。」


Result
JSB1000クラス 決勝結果
順位ライダーチームTime/Gap
1中須賀 克行YAMAHA FACTORY RACING TEAM34'37.041
2高橋 巧MuSASHi RT HARC-PRO. Honda+2.903
3津田 拓也ヨシムラスズキMOTULレーシング+6.191
4渡辺 一馬Kawasaki Team GREEN+10.191
5藤田 拓哉YAMALUBE RACING TEAM+12.048
6山口 辰也TOHO Racing+14.599
7野左根 航汰YAMAHA FACTORY RACING TEAM+25.518
8濱原 颯道ヨシムラスズキMOTULレーシング+26.469
9柳川 明Kawasaki Team GREEN+28.116
10高橋 裕紀MORIWAKI MOTUL RACING+37.318
11加賀山 就臣Team KAGAYAMA+38.302
17今野 由寛MotoMapSUPPLY FutureAccess+59.514
28樋口 耕太H.L.O RACING+1Lap
DNF浦本 修充Team KAGAYAMA+15Laps