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全日本モトクロス選手権
2017年10月22日
全日本モトクロス選手権 第9戦(最終戦) MFJ-GPモトクロス大会
スポーツランドSUGO(宮城県)

小島庸平は5-11位の総合9位、深谷広一が15-9位の総合12位。ポイントランキングは深谷が7位、小島は10位でシーズンを終える。
IB Openクラスでは手操将志(SRMマウンテンライダーズ)が今季3勝目をマークし国際A級昇格を果たす。
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2017シーズンの最後を飾る第55回MFJグランプリモトクロス大会 2017全日本モトクロス選手権シリーズ第9戦は、宮城県のスポーツランドSUGOインターナショナルモトクロスコースで開催された。今季この最終戦を含め3戦が行われたSUGO。通常なら粘土質の路面を入念に掘り返すなど、最良のコンディションを整えてライダーたちを迎えてきたが、異例とも言える長雨に加え、週末にかけて接近した大型台風の影響で、大会期間中は雨が断続的に降り続く生憎の天候となる。そのため土曜日の練習走行、予選からタイムスケジュールは大きく混乱。通常土曜日に行われるIA2クラス予選を日曜日の朝に移動した他、ジュニアクラスはキャンセル。またスタックを避けるためにコースを大幅にショートカット。更にレース時間も大幅に短縮するなどして大会は進行した。観戦には生憎の天候となったが、全クラスのタイトル争いが最終戦に持ち込まれたこと、また海外からの招待選手の参戦などもあり、地元のみならず遠方から足を運んだファンも含め、土日合わせて4500人の観客が今シーズン最後のレースを楽しんだ。

今シーズンのTeam SUZUKIは、2006年IA2、2015年IA1チャンピオンの小島庸平と今シーズン新たに加入した深谷広一が新型RM-Z450WSでIA1クラスに参戦。渡辺 明監督と昨シーズンを持って現役を引退した熱田孝高がライディングアドバイザーとしてチームを率い選手を支えてきた。小島は第3戦でのアキレス腱断裂という怪我からの完全復調を、深谷はクラス2勝目を目標にこの最終戦に向けて準備を進めてきた。またIB Openクラスの手操将志と川口尚希は国際A級昇格を、LMXの久保まなにとっては逆転チャンピオンを目指す最終戦となった。

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IA1クラス第1ヒート。第3戦中国大会での怪我からようやく復調してきた小島の鮮やかなホールショットでレースはスタートした。小島は、オープニングラップを2番手でクリア。前半やや順位を下げた小島は、中盤4番手をキープすると、後半は大荒れのコンディションの中でこのポジションを争うが、半数以上が周回遅れになるという泥の中のスプリントレースで最終ラップにひとつ順位を下げ、5位でチェッカーを受けた。一方、泥のしぶきが視界を塞ぐスタートをくぐり抜け5~6番手のポジションで1コーナーを立ち上がった深谷は、1周目のポジション争いでコースサイドの杭にヒットしてしまい大きくポジションダウン。ほぼ最後尾から再スタートした深谷は、なんとか遅れを取り戻そうとして再びミスを犯すなど思うように順位を上げることが出来ず、15位という不本意なリザルトでフィニッシュした。

IA1クラス第2ヒート。雨足が更に強まる中行われた今シーズンのファイナルヒート。スタートでライバルの先行を許した深谷と小島は、深谷が8番手、小島は9番手で1周目のコントロールラインを通過。荒れたコースと視界を遮るディープマディのコンディションの中、苦しい戦いを強いられた両者は、深谷が中盤10番手まで順位を下げるも、後半一つ順位を上げ9位でフィニッシュ。前半、深谷と順位を入れ換えて8番手を走行していた小島は、後半9番手に順位を下げると、終盤に転倒、再スタートに大きく手間取る手痛いミスを犯してしまい11番手に後退。先行するライダーとも大きな差が開いてしまった小島は、このポジションを維持したままでチェッカーを受けた。

IB Openクラス第1ヒートでは、スタートからアグレッシブな走りを見せたSRMマウンテンライダーズ所属の手操将志がオープニングラップから1度もトップを譲らぬ力走を見せて今シーズン3勝目をマーク。また暫定ランキング10番手で最終戦に挑んだ小田切レーシングクラブ所属の川口尚希は、9-13位と苦しいレースを強いられるもなんとかランキングをキープし、手操と共に来シーズンの国際A級昇格を果たした。

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小島庸平(IA1) 第1ヒート5位/第2ヒート11位 総合9位
「怪我の影響はほぼなくなったとは言っても、あれだけの怪我をしてしまうとやはりベストというか自分本来の走りを取り戻すことは、すぐには出来ないなというのが今の実感です。当たり前のことですが怪我はダメですよね。ただ、今の自分に出来る全力を出すということは常にやって来たし、それは来年にも繋がると思う。このまま引き下がるわけにはいかないので、またチャンピオンを目指して一から出直します。」

深谷広一(IA1) 第1ヒート15位/第2ヒート9位 総合12位
「SUGOは得意なコースだし、この最終戦に向けてしっかりと準備をしてきました。コンディションのせいには出来ないけど、荒れた状況に翻弄されて、全く自分のリズムが掴めなかったですね。今シーズンはワークスという最高の体制と環境を与えてもらったのに、優勝することはもちろんですが、最低でも表彰台という結果を目標にしてきて、それを果たせなかったこと、支えてくれたスタッフと家族に恩返し出来なかったことが、すごく残念だし心残りです。」

渡辺 明 監督
「この最終戦に向けてチームは可能な限り準備を進めてきたが、怪我の回復が進んだとは言え小島は後半のスタミナなど課題を残していたし、深谷はヒート1スタート直後のアクシデントで完全に戦いのリズムと勢いを失ってしまった。シーズン全体で考えると、小島も深谷も第3戦のアクシデントがやはり今シーズンの壁になった。あれがなければシーズン中盤、後半にかけて確実にタイトル争いが出来ていたと思う。新型マシンを投入した今シーズン、そのポテンシャルをアピールできなかったことは非常に残念としか言いようがない。そんな苦しいシーズンの中で、チームを支えてくれたスポンサーやスズキを応援していただいたファンの皆様に感謝したい。1年間ありがとうございました。」

IA1 ヒート1結果
順位ライダーTime/Gap
1小方 誠(カワサキ)21:55.509
2成田 亮(ホンダ)+00:17.544
3山本 鯨(ホンダ)+00:29.648
4平田 優(ヤマハ)+01:10.281
5小島 庸平(Team SUZUKI)+01:13.918
6星野 優位(KTM)+01:18.200
7新井 宏彰(カワサキ)+01:26.956
8星野 裕(カワサキ)+01:29.688
9大塚 豪太(ホンダ)+1Lap
10田中 雅己(ホンダ)+1Lap
15深谷 広一(Team SUZUKI)+2Laps
17池谷 優太(SRF TEAM REDZONE)+3Laps
IA1 ヒート2結果
順位ライダーTime/Gap
1星野 優位(KTM)23:04.850
2成田 亮(ホンダ)+00:05.042
3大塚 豪太(ホンダ)+00:10.443
4小方 誠(カワサキ)+00:12.905
5山本 鯨(ホンダ)+00:37.638
6星野 裕(カワサキ)+00:51.182
7新井 宏彰(カワサキ)+00:55.595
8田中 雅己(ホンダ)+01:48.100
9深谷 広一(Team SUZUKI)+1Lap
10長門 健一(ホンダ)+1Lap
11小島 庸平(Team SUZUKI)+1Lap
14池谷 優太(SRF TEAM REDZONE)+2Laps

IA1 ポイントランキング
順位ライダーポイント
1山本 鯨(ホンダ)399pt
2小方 誠(カワサキ)395pt
3成田 亮(ホンダ)328pt
4平田 優(ヤマハ)313pt
5新井 宏彰(カワサキ)296pt
6星野 優位(KTM)267pt
7深谷 広一(Team SUZUKI)254pt
8星野 裕(カワサキ)236pt
9大塚 豪太(ホンダ)214pt
10小島 庸平(Team SUZUKI)186pt
12池谷 優太(SRF TEAM REDZONE)137pt
13鈴木 正明(SRF関東&秀明道場)132pt
23諸見里 祐哉(秀明道場)29pt
24稲垣 達樹(TeamSSC)19pt