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全日本モトクロス選手権
2017年5月21日
全日本モトクロス選手権 第3戦 中国大会
世羅グリーンパーク弘楽園(広島県)

勝利への確かな手応えを掴むも小島庸平、深谷広一ともにアクシデントに見舞われる
深谷が第1ヒート5位入賞、小島は怪我で決勝DNS
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MFJ全日本モトクロス選手権シリーズ第3戦中国大会は、前回関東大会からちょうど1カ月のインターバルを置いて、今年も広島県世羅郡世羅町の世羅グリーンパーク弘楽園で開催された。飛距離約20mのビッグジャンプやハイスピードのアップダウンを有するなど、国内有数のダイナミックコースとして人気を誇ってきた会場の世羅グリーンパーク弘楽園。長年同じレイアウトが踏襲されてきたが、今大会を前に大幅なコース改修が行われ、ジャンプの配置や形状の変更に加え、新たにロングフープスが新設されるなど、より難易度の高いコースに生まれ変わった。大会期間中、土曜日は雲一つない快晴。日曜日も五月晴れの好天に恵まれ、公式発表で3491人の観客がシーズン1度のレースを楽しんだ。

今シーズンのTeam SUZUKIは、タイトル奪還を目標に掲げる小島庸平と新加入した深谷広一が新型RM-Z450WSでIA1クラスに参戦。渡辺 明監督の下、昨シーズンを持って現役を引退した熱田孝高氏がライディングアドバイザーとして選手を支える。

チームはこの1カ月間、勝利を目指して一丸となり準備に取り組んできた。土曜日の予選では小島が3番手と仕上がりの良さをアピール。深谷は7番手ながら上位進出への手応えを得て決勝の朝を迎えた。ところが、日曜朝の公式練習走行時にアクシデントが小島を襲う。決勝でのトップ争いを想定して連続ジャンプの攻略にトライしていた小島が、着地で足を負傷。この怪我のため小島は決勝出場を断念せざるを得ない状況となってしまう。

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小島の欠場もあって、出走18台で行われたIA1クラス第1ヒート。スタートでやや出遅れオープニングラップを9番手でクリアした深谷は、序盤確実に順位を上げて4周目に6番手に浮上。中盤ややペースを乱したものの、後半再びリズムを取り戻した深谷はレース後半の10周目に星野 裕(カワサキ)をパスして5番手に順位を上げると、終盤確実にこのポジションをキープし、今シーズンのベストリザルトとなる5位でフィニッシュした。

IA1クラス第2ヒート。1周目のポジションをこそヒート1と同じ9番手でレースをスタートさせた深谷だが、2周目に星野優位(KTM)と星野 裕をパスして勢いに乗ると、3周目には大塚豪太(ホンダ)と田中雅己(ホンダ)を立て続けに抜き去り5番手に浮上。4周目、伊藤正憲(ヤマハ)を抜いて更に一つ順位を上げた深谷は、ディフェンディングチャンピオン成田 亮(ホンダ)の背後を捉えてプレッシャーを与えると、6周目に成田をパス。表彰台圏内まで順位を上げた深谷は、更に上位進出を狙って全力でアタックするが、コース中程のジャンプでバランスを崩し激しい転倒を喫してしまう。このアクシデントで身体にダメージを受けた深谷は、今シーズン初表彰台のチャンスを前にしながら再スタートすることが出来ず、そのまま無念のリタイアとなった。

なおこの大会、IA2クラスでは池本凌太がヒート6-5位とダブル入賞を果たし総合4位、IB Openクラスでは手操将志が第2ヒート4位で総合は7位、レディスクラスでは久保まなが激しい追い上げから3位表彰台を獲得するなど、いずれもSRMマウンテンライダースに所属するライダーが上位に入賞する活躍を見せた。


渡辺 明 監督
「このインターバルに可能な限りマシンを仕上げ、小島自身も好調で、シーズン初勝利への確かな手応えを持って迎えた大会だった。予選は3番手。勝つための課題も明確だった。それをクリアしようとトライした決勝日の公式練習走行で、小島は足を痛めてしまった。勝負するための挑んだ結果ではあるが、不運としか言いようがない。調子が良かっただけに残念だが、気持ちを切り換え、少しでも早く復帰することに専念するだけだ。深谷は開幕前の怪我を克服し、マシンのセッティングも出て、本人の調子も上がっていたし、確実に上位で戦える手応えを得ていた。実際にヒート2では成田を抜き去り、そのまま行けば2位争いに持ち込める展開だった。そんな状況での転倒はあまりにももったいないが、精一杯攻めた結果。これは仕方ない。この後病院に行って診断を受けるが、大事に至っていない事を望んでいます。次戦に向けて可能な限り調整するしかない。」

IA1 ヒート1結果
順位ライダーTime/Gap
1小方 誠(カワサキ)33:09.050
2成田 亮(ホンダ)+00:11.209
3新井 宏彰(カワサキ)+00:15.198
4山本 鯨(ホンダ)+00:28.541
5深谷 広一(Team SUZUKI)+00:30.457
6星野 裕(カワサキ)+00:33.821
7星野 優位(KTM)+01:01.590
8平田 優(ヤマハ)+01:07.128
9伊藤 正憲(ヤマハ)+01:37.283
10大塚 豪太(ホンダ)+01:38.742
13鈴木 正明(SRF関東&秀明道場)+1Lap
IA1 ヒート2結果
順位ライダーTime/Gap
1小方 誠(カワサキ)33:22.350
2山本 鯨(ホンダ)+00:09.620
3新井 宏彰(カワサキ)+00:15.184
4星野 裕(カワサキ)+00:20.472
5成田 亮(ホンダ)+01:02.558
6星野 優位(KTM)+01:11.293
7平田 優(ヤマハ)+01:28.394
8大塚 豪太(ホンダ)+01:34.132
9馬場 大貴(ホンダ)+01:48.244
10長門 健一(ホンダ)+01:50.407
11鈴木 正明(SRF関東&秀明道場)+01:51.069
DNF深谷 広一(Team SUZUKI)-

IA1 ポイントランキング
順位ライダーポイント
1成田 亮(ホンダ)125pt
2山本 鯨(ホンダ)120pt
3小方 誠(カワサキ)119pt
4新井 宏彰(カワサキ)110pt
5平田 優(ヤマハ)96pt
6小島 庸平(Team SUZUKI)74pt
7深谷 広一(Team SUZUKI)74pt
8星野 優位(KTM)73pt
9星野 裕(カワサキ)68pt
10大塚 豪太(ホンダ)64pt