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2015年8月16日
MotoGP 第11戦 チェコGP 場所:チェコ アウトモトドローム・ブルノサーキット
エスパルガロが9位でトップ10入り、ビニャーレスは好感触で攻めるも無念の転倒リタイア
エスパルガロはレースウィークの間ずっと苦戦を強いられた。懸命のセッティングを試みたがマシンの状態は十分ではなく、決勝日の朝のウォームアップ走行時にも最後のセッティングに取り組んだが全面的な解決には至らず、決勝レースのグリッドにつく直前にもセッティングを変更した。その結果スタートダッシュが決まって第1コーナーを抜けたところで数台をパス、エスパルガロは11番手争いに加わり、最終的には9位でフィニッシュした。 一方のビニャーレスは、スタートから積極的に出た。スタートで1台にパスされたものの序盤で好調にペースを上げ、57秒台をキープしながらトップ10の後半の位置につける。しかしながら攻め過ぎるあまり、残り6ラップのところで転倒を喫しリタイア。その時点でトップとの差は20秒未満という好タイムだった。 アレイシ・エスパルガロ 「今回もまた納得のいくマシンフィーリングを得るのに苦労していて、自分としては満足のいくレースとは言えません。完走してポイントも獲得できたのは良かったですが、全体としてはもっとセッティングに取り組む必要があります。順位についても納得はしていませんが、これは想定内のことで、それよりもシーズン最初の頃のように自信が持って走れない、その原因がわからないことのほうが不満です。6~7ラップすると、タイヤのパフォーマンスが低下してコーナースピードがキープできず、加速するとリアがスライドしてしまいます。そのためペースがとても遅かったので、その原因を調べなくてはなりません。」 マーベリック・ビニャーレス 「クラッシュからのリタイアは確かに残念ですが、一方でトップに迫るほどのレースができたことには満足しています。ラスト6ラップの時点ではトップとの差が20秒未満だったのは信じられないほどで、これはチームにとっても大きな前進です。エンジンパワーをカバーするだけの他の部分のマシン性能が優れているということでしょう。今回は追い上げていってクラッシュしてしまいましたが、レースではあり得ることです。チームクルーと一緒に頑張ったことを誇りに思うし、彼ら全員に感謝したい。おかげで気持ちよく走れるレース環境を組み立てることができました。シーズン最初の頃はマシンのことを理解するだけで精一杯でしたが、今回は思い切り攻める走りができました。スタートから積極的に出てレース序盤に調子を上げていき、レースペースが上がり、他のファクトリーと競り合えるほどでした。クラッシュはどのレースにも起こりうることで、幸い怪我はなく、今後のための教訓になりました。今回は思いきり攻めてクラッシュでしたが、次はクラッシュせず結果を出したい。自分としてはモトGPデビュー以来最高の内容だったと思います。段々と強くなっているのが自分でもわかるし、それが今後のより一層のモチベーションになります。」 寺田 覚チームディレクター 「マーベリックの転倒、アレイシの9位獲得という結果は我々にとって決して満足できるものではありませんが、一方ではいくつか収穫もあり、週末全体としては評価できる内容でした。アレイシは納得のいくマシンフィーリングを得ようと一生懸命で、セッティングに関しては前回のレースよりも確実に改善しました。もっと上位に入ることも期待できましたが、今回はセッティングが良い方向に行き、それがアレイシの走りに反映されたことが収穫です。マーベリックは、とても良い走りをしていました。レースへの新たなアプローチが効果的であると判明したし、このところの何戦かよりも良いポジションにつけていたことは高く評価します。残念ながらクラッシュでリタイアでしたが、非常に積極的に攻めていました。実際、他のファクトリーライダーと互角に戦い、トップからそれほど離されず、非常にポジティブな走りでした。」
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