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2015年11月1日
全日本ロードレース選手権 第9戦(最終戦) MFJグランプリ スーパーバイクレース in 鈴鹿 場所:三重県・鈴鹿サーキット
津田拓也、最終戦の2レースをハイペースでラップ
両レースで連続2位表彰台獲得 ![]() 木曜日1回目の走行では津田拓也が2番手に付け、好調な滑り出しとなった。気になるのが加賀山で、前回のレース後に行ったトレーニング中に肋骨を負傷。その痛みが激しく、対策を施しながらのセッションとなってしまった。そのために1回目のセッションは7周、2回目は14周できるようになり、うまく対策を施しつつの走行を重ねることになった。また今野も1回目のセッションを12番手でスタート。それぞれが課題をクリアすべく、この日のセッションを無事に終了した。 金曜日の午後のセッションでは津田が2'06.889とこのウイーク初の6秒台へ入れ、調子を上げていく。加賀山も2回目に2'07.760と7秒台へ入れ、7番手と上位に食い込んでいる。今野も着実にセットアップを進め、8秒台をねらったがセクター4でペースの遅い車両に引っかかってしまって2'09.050。8秒台が見えていただけに、残念なラップとなってしまった。 土曜日はまず最初に40分間の計時予選が行われ、この結果がレース2のスターティンググリッドとなる。さらに上位10名のライダーがQ2へ進み、1周毎にタイムの出せなかったライダーがそこで走行終了となるサバイバル方式が行われ、この結果がレース1のスターティンググリッドに反映されるという変則的予選方式が採られた。最初の計時予選を津田は2'06.788を出し、3番手でクリア。加賀山は2'07.634で9番手、今野は2'09.105で15番手となった。Q2で津田は最後まで残り、2'07.164で2番手獲得。加賀山は2'08.448で8番手からレース1をスタートすることになった。 いよいよ2015シーズンの最終戦2レースの最初の決勝がスタートとなる。このレース1は、10周という短いスプリント。ところがスタート前のウォームアップ走行で1台のマシンが転倒。このためにスタートはディレイとなり、1周減算の9周で行われることになった。このレースウイーク中、もっとも気温の下がった決勝日のコンディションに対し、津田は慎重に序盤を展開。1周目を5番手で走行する。絶妙な飛び出しを見せたのが加賀山で、1コーナーに2番手で入ると、そのままの位置をキープしてメインスタンド前に戻ってくる。トップグループのペースアップに対し、なんとか踏ん張る加賀山は3周目を3番手でクリアするが、4周目5番手となる。序盤にタイヤの暖まりを確認した津田は徐々にペースアップ。4周目に2'06秒台へペースを上げると、ここから連続して06秒台でラップ。最終ラップに2番手に上がり、そのままゴールとなった。加賀山は5番手走行中、他車に接触されて転倒。加賀山自身にケガはなかったが、好位置を走っていただけに残念な転倒となってしまった。今野は序盤17番手から順位を上げていき、14位フィニッシュとなった。 続くレース2は20周の予定だったが、一つ前のJ-GP2決勝で赤旗が出され、スケジュールが遅れたことから、15周でスタートとされた。レース2で津田はうまく飛び出し、オープニングラップをトップで通過。レースを引っ張る展開へ持ち込んで行く。ペースも、2周目には2'06秒台へ入れ、3周目には2'06.334と予選以上のハイペースでラップする。加賀山も2周目には3番手へ上がり、さらに前に出るチャンスをうかがう。今野もレース2が期待されたがマシントラブルが発生してしまい、リタイヤしてしまう。 津田はそのままトップでレースを引っ張っていたが、9周目に転倒車両がコース上に残ってしまって赤旗中断。レースは8周終了時点でのグリッドで再スタートが切られることになり、津田はポールポジションから残り7周のレースをスタート。連続で2'06台ラップを刻んだが、V4チャンピオン中須賀克行選手はレース中に2'05秒台へ入れる速さを見せ、津田は2位でゴール。加賀山は6位でフィニッシュとなった。 またJ-GP2クラスを戦う生形秀之(エスパルスドリームレーシング)は予選5番手から決勝をスタート。最終ラップに3番手に上がり、最終戦を3位表彰台で終了。この結果、ランキング2位でシリーズを終えることとなった。
ヨシムラスズキシェルアドバンス 津田 拓也 レース1 予選2番手/決勝2位 レース2 予選3番手/決勝2位 年間ランキング 4位 「現状での力はすべて出し切ることができました。決勝はコンディション的に気温が低くなっていたので、慎重に走ったりもしましたが、その中で状況を見極め、ベストを尽くせたので、自信にもなりました。レース2はトップを走っていて、マシンの状態も良くなっていたので、あのまま走れれば面白い展開になったのではないかと思うと赤旗はちょっと残念でした。」 ヨシムラスズキシェルアドバンス 加藤 陽平 監督 「残念ながら勝つところまでには至りませんでしたが、自分たちの力を出し切ることのできたレースだと感じています。マシン的には金曜日の午前中の走行から微調整レベルの変更しかせず、あとはライダーに任せる、という戦い方になりました。開幕戦で勝利したレースよりもペース的に上回ることができましたし、レース2はさらにレースをトップで引っ張る形にも持ち込めました。来年はより高いレベルでレースができるよう、このシーズンオフから準備していきたいと考えています。」 Team KAGAYAMA 加賀山 就臣 レース1 予選8番手/決勝DNF レース2 予選9番手/決勝6位 年間ランキング 12位 「レース前のトレーニングでケガをしてしまい、痛みと戦いながらの厳しいレースウイークとなってしまいました。それでもチームスタッフが頑張ってくれてマシンを良い状態に仕上げてくれたので、上位を走ることができました。レース1は他車に接触されて転倒だったのですが、レース2は6位でゴールできました。序盤の2レースをケガで欠場したため、ランキング的には厳しいものとなりましたし、スプリントでは今年、1回も表彰台に上れませんでした。応援していただいているファンの皆さん、スポンサーの方々には申し訳ない気持ちでいっぱいです。来年へ向けてしっかりと仕切り直しし、勝ちをねらえる体制なので、来年はチャンピオン目指して頑張ります。」 Team KAGAYAMA 斉藤 雅彦 監督 「かなり良い状態にマシンも仕上がっていましたし、久々にチームとして戦うことのできたレースでした。ライバル勢も力が上がってきているので、それを上回るようなハードに仕上げられるよう、このシーズンオフから準備していきたいと思います。」 MotoMap SUPPLY 今野 由寛 レース1 予選15番手/決勝14位 レース2 予選15番手/決勝DNF 年間ランキング 15位 「今回のレースウイークの目標設定タイムは2'07秒台で、まずはそこへ到達するためにも2'08秒台へ早いタイミングで入れておきたかったのですが、引っかかったりして実現できず、うまくまとめきれませんでした。今年はブリヂストンの17インチタイヤ開発という仕事をしながらのレースで、データがゼロスタートだったので、良い積み上げはできたと感じています。さらに上のレベルでレースができるよう、努力していきたいと思います。」 MotoMap SUPPLY 愛知 靖史 監督 「開幕戦2&4、鈴鹿8耐というデータをベースにウイークをスタート。良い積み上げはできていたと感じていますが、今ひとつ、流れは引き寄せられませんでした。マシントラブルも出てしまったのですが、良いデータは取れたし、次につながるレースとなりました。」 エスパルスドリームレーシング 生形 秀之(J-GP2クラス) 予選 5番手/決勝 3位/年間ランキング 2位 「最終戦に焦点を絞り、いろいろ準備してきたつもりだったのですが、すべてが裏目に出てしまった印象で、とても苦労したレースウイークとなってしまいました。結果的に完敗のレースとなってしまったのですが、レースは楽しめました。応援してくれた皆さん、ありがとうございました。」 ![]()
レース2
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