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2015年8月30日
全日本モトクロス選手権 第7戦 スポーツランドSUGO(宮城県)
熱田孝高がマディの激戦を制し今季初&総合V(2-1位)。小島庸平は総合6位(5-8位)で小島、熱田は同ポイントランキング2-3位。
IA2竹中純矢は第2ヒート3位で今季6度目の表彰台登壇、総合4位(8-3位)。 IA1クラス第1ヒート、鮮やかなホールショットを決めたのは小島。小島に続き好スタートを決めた熱田がオープニングラップにトップに浮上する。2周目、熱田はミスで3番手まで順位を落とすが、その隙に2番手に上がった安原 志(ヤマハ)を3周目に抜き返すと、後半は確実に2番手をキープしてフィニッシュ。今季8度目となる表彰台登壇を果たす。一方オープニングラップ5番手で戻ってきた小島は、2周目にひとつ順位を上げるが3周目にストップしてしまい大幅にタイムロス。このミスで8番手まで順位を落とした小島だが、後半は難コースを懸命に攻略し5番手まで順位を戻してチェッカーを受けた。 コースの半分近くをショートカットして行われたIA1クラス第2ヒート、またしてもホールショットを決めたのは小島。スタートでは出遅れた熱田だったが一周の間に驚異的な追い上げを見せトップに浮上。序盤トップをキープしていた熱田は中盤、一旦は成田 亮(ホンダ)の先行を許すが、8周目成田からトップを奪い返し、後半確実にラップを重ねて後続を突き放すと、2位以下に半周以上の差をつけてトップフィニッシュ。自身約2年ぶりとなる優勝をマークし、今大会の総合優勝に輝いた。一方小島は、オープニングラップを熱田に続き2番手でクリアするも、序盤5番手までポジションダウン。4周目にミスで大幅にタイムをロスし、11番手まで順位を落とした小島は、後半必死に巻き返して8位でフィニッシュした。この結果小島は、ポイントランキングでトップとの差がやや広がったものの2番手をキープ。また熱田は小島と同ポイントとしてランキング争いに追いつき、残り3戦での逆転タイトルを射程に捉えた。 IA2クラス第2ヒート、まずまずのスタートを決めた竹中だが、直後、前のライダーの転倒に巻き込まれてしまい、オープニングラップは10番手でクリア。ここから追い上げを開始した竹中は、途中2度の転倒を喫するも確実に順位を挽回し、レース中盤には4番手に浮上。コース上にスタックするライダーが多数続出するなか、確実に追い上げた竹中は、終盤さらにひとつ順位を上げ3位でチェッカー。2戦ぶりとなる今季6度目の表彰台登壇を果たした。 熱田孝高(IA1) 第1ヒート2位/第2ヒート1位 総合1位 「両ヒート勝ちたかったが、第2ヒート1位、総合1位の1-1ってことで(笑)。ずっと優勝から遠ざかっていて、本当に長かったですね。今回、完全なサバイバルレースで、スズキのエンジンの信頼性が勝因だったと思います。かなりハードに使ったけれど、最後まで全く問題が出ませんでした。正直やっとトンネルを抜け出た感じ。タイトル争いも接近できたし、残り3戦トントンと勝ち続けて、最終戦再びここSUGOでの逆転を狙います。」 小島庸平(IA1) 第1ヒート5位/第2ヒート8位、総合6位 「予選も含めスタートは全てホールショット。ただ走りは落とさないようにと考えて慎重になり過ぎた。もっと思い切り行くべきだったかと後悔しています。守りに入ったせいか、リズムに乗ることが出来ませんでした。本当はここで一気に追いつきたかったが、まだ大きく離されてはいない。ヨッシーが来たことで更に混戦になる。次は地元だし、今回の分も取り返して、最後のSUGOは、今日とは違う走りで決めて見せます。」 竹中純矢(IA2) 第1ヒート8位/第2ヒート3位、総合4位 「ヒート1はスタートでもう一つ伸びなくて、焦って突っ込み過ぎてハンドルが切れ込んで転倒してしまいました。完全に自分のミスです。その際にアクセルに泥が詰まってしまって、後半ペースが上げられませんでした。ヒート2はアウトから出て逃げたかったが、目の前で転ばれて巻き込まれてしまった。追い上げ途中も2回転んで、淡々と走って3位という感じでした。マディのレースに苦手意識はなくてむしろ得意。体も動いていたしタイムも出ていて、トップ争いをして勝つつもりが結果は3位。残り6ヒート、全て勝つつもりで挑みます。勝ち続ければプレッシャーがかかると思うし、何かが起こるかもしれませんからね。」 渡辺 明 監督 「難しいコンディションではあったが、小島と熱田は予選で1-2を決め、特に熱田は元々走りも好調で、こういうコンディションも得意だし、地元SUGO、いろいろなことが上手く噛み合った結果だと思う。本人も行けると思っていただろうし、ミスもあったが確実に走りきって、特にヒート2でしっかりと決めてみせたことは大きいと思う。スタックして最悪リタイアになるなど、何が起こるかわからないレース。小島にとっては厳しいレースになった。しかし、必ずあるわけで、チャンピオンを狙うためにはこんなコンディションこそ手堅く走りきれなければいけない。熱田も可能性を引き寄せて、残り3戦、3人のタイトル争いになる。しっかりとやっていくしかない。竹中は夏のインターバルに取り組んで、走りは良くなっていたが、そういう時にこのコンディション。それでも1周目に上位に付けて、確実に勝負に持ち込むようにしなければ。しっかり考えて取り組んで欲しい。」
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