加賀山、おしくも表彰台を逃す4位入賞!
ヨシムラ津田は6位、MotoMap今野は10位。
第2戦・鈴鹿2&4から約1カ月半のインターバルをおいて行なわれた第3戦・オートポリス2&4。舞台となったのは九州・オートポリスサーキットで、九州地方に梅雨入り宣言がされたばかりで天候が心配される中、金曜の合同テストこそドライコンディションだったものの、土曜日曜は雨にみまわれ、開幕戦もてぎ大会に続いてのウェットレースとなった。
大会を前に行なわれた事前テストでは、ヨシムラスズキの津田拓也が連日のトップタイムをマークしていたものの、土曜に行なわれたノックアウト方式の公式予選から天候は雨となり、路面コンディションはウェット。ここで、なんと津田はトップ10のライダーが進出できる第1セッションでノックアウト。TeamKAGAYAMAの加賀山就臣が3番手、MotoMap SUPPLYの今野由寛が9番手で最終セッションに進み、最終セッションの結果により、加賀山がフロントロー2番手、今野が3列目9番手のスターティンググリッドを獲得した。
「まだケガが完全に癒えていなくて、金曜の走行を終えてまた膝が腫れあがってしまって…。チームがなんとか楽に乗れるバイクにセットアップしてくれたので、うまく2番手タイムが出せました。去年ここでしてしまったケガだし、その前の年も他車に押し出されてのリタイヤと、オートポリスでは結果を出していないので、今年こそはがんばります」(加賀山就臣)
決勝レースもやはり雨。スタートで飛び出した加賀山は、ポールシッターの柳川(カワサキ)と折り重なるようにホールショットを決め、レース序盤をリード。しかしペースが上がらず、徐々にポジションを落としてしまう。レースは柳川、中須賀(ヤマハ)、秋吉(ホンダ)がトップ争いを繰り広げ、加賀山は一時10番手あたりまで順位を落としてしまう。一方、津田は11番グリッドからまずまずのスタートを切り、序盤から徐々にペースアップし、6番手あたりまでポジションアップ。今野は加賀山の後方あたりにつける。
しかしレース序盤がすぎたあたりから加賀山がペースを取り戻し、次々と前車をパス。この時点ではトップグループと同じペースで周回を重ね、次々とポジションをアップしていくものの、序盤に離されたビハインドが大きく、4番手まで追い上げるのが精いっぱい。津田も集団にもまれながらも一時4番手までポジションアップするが、後方からペースを取り戻した加賀山、出口(カワサキ)らにかわされて6位フィニッシュ。今野も終盤までペースを大きく落とすことなく、10位でチェッカーを受けた。
順位 | ライダー | チーム名 | Time/gap |
---|---|---|---|
1位 | 柳川 明 | TEAM GREEN | 2'01.009 |
2位 | 加賀山 就臣 | Team KAGAYAMA | 0.940 |
3位 | 中須賀 克行 | ヤマハYSPレーシングチーム | 0.975 |
4位 | 高橋 巧 | MuSASHiRTハルク・プロ | 1.493 |
5位 | 藤田 拓哉 | DOG FIGHT RACING・YAMAHA | 1.557 |
9位 | 今野 由寛 | MotoMap SUPPLY | 4.216 |
11位 | 津田 拓也 |
ヨシムラスズキレーシングチーム | − |
順位 | ライダー | チーム名 | Time/gap |
---|---|---|---|
1位 | 中須賀 克行 | ヤマハYSPレーシングチーム | 31'52.744 |
2位 | 秋吉 耕佑 | F.C.C.TSR Honda | 3.557 |
3位 | 柳川 明 | TEAM GREEN | 5.576 |
4位 | 加賀山 就臣 | Team KAGAYAMA | 11.304 |
5位 | 出口 修 | エヴァRT初号機シナジーフォースTRICKSTAR | 11.966 |
6位 |
津田 拓也 | ヨシムラスズキレーシングチーム | 13.569 |
10位 | 今野 由寛 | MotoMap SUPPLY | 35.348 |
順位 | ライダー | チーム名 | ポイント |
---|---|---|---|
1位 | 秋吉 耕佑 | F.C.C.TSR Honda | 72 |
2位 | 中須賀 克行 | ヤマハYSPレーシングチーム | 61 |
3位 | 高橋 巧 | MuSASHiRTハルク・プロ | 56 |
4位 | 柳川 明 |
TEAM GREEN | 56 |
5位 | 加賀山 就臣 | Team KAGAYAMA | 53 |
7位 | 津田 拓也 | ヨシムラスズキレーシングチーム | 42 |
8位 | 今野 由寛 | MotoMap SUPPLY | 36 |
「事前テストから本当に調子が良くて、いいフィーリングでウィークに入れたんですが…。予選からウェットになったので、開幕戦の雨ほどドタバタではありませんでしたが、やっぱり雨となると経験がものを言うというか、自分はまだまだだな、と。それでも、今回はチームでウェット用のセッティングも出してくれたし、決勝は不安なく走り切ることができました。8耐でも急に雨になることがあるでしょうから、そこに向けては先にいい経験ができたというか、これを準備のひとつにしたいです。開幕戦は雨、鈴鹿はペースカー介入で再ダッシュができず、それで今回も雨で・・・。試練が多いです。これを乗り越えて、もっともっと速くなりたいです。」
「ドライでは自己ベストをマークできて、このウィークはいい感じで走れると思っていたんですが、やっぱり雨になりました。雨は苦手じゃないし、鈴鹿8耐に向けてもいろいろトライをしたいので歓迎だったんですが、あとはライダーの心の問題ですね。硬めのレインタイヤで走ったので、序盤のペースがうまくつかめませんでした。レース中盤を過ぎて、先に前に出たライダーがだんだんタレてくる中、僕はそうペースを落とさずに走ることができたので、その点ではコンスタントに走れた気はします。雨のレースって、レース中盤で、ぐんとペースを上げられるライダーが強いんですが、僕はそこまでたどり着けなかった。それでも雨で自分なりのトライができたレースにはなりました。」
「スタートして4-5周。右側コーナーだけうまくグリップさせることができなくて、あまりにもペースが上がらなくて危険だったらリタイヤしなくては・・・とまで考えた出足でしたね。そのあとは、なんとか症状に自分でアジャストできて、ペースを取り戻すことができたんですが、それを考えるとすごくもったいないレースでした。ここオートポリスは大好きなコースなんだけど、おととしはぶつけられてコースアウトからリタイヤ、去年は予選で大転倒して大けがをしてといいことがなかったんですが、なんとか完走できましたね。4位は納得いくものじゃないけど、なんとか最少失点で切り抜けられたかな、という気はします。」