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2017年4月29日
リンス、無事に手術終了。骨折箇所は2枚のチタンプレートで固定され、早期復帰に向け、10日程でリハビリを開始予定。次戦ヘレスはスズキテストライダーの津田拓也が代理参戦。
アメリカGP2日目、サーキット・オブ・ジ・アメリカズをフリー走行中に転倒したリンスは、直ぐにオースチン市内のUniversity Medical Center Brackenridgeに搬送され、整形外科・外傷外科医のDr. Austin Hillによって、骨折部分を固定。月曜日にはバルセロナに帰国したものの、骨折部分の腫れが引かず、執刀までに時間を要することとなった。MotoGPパドックのクリニカモービルサービスの一員でもあり、手の怪我に関するスペシャリストである外科医Dr. Xavier Mirが執刀を行い、骨折箇所は2枚のチタンプレートで固定。この転倒骨折により、リンスは左腕の尺骨の神経にもダメージが認められたが、こちらは後日筋電図テストを行い、状態を再度確認することとなる。 リンスはこの後10日程で、同病院にて本格的なリハビリを開始し、早期復帰を目指すが、具体的な復帰日程は今のところまだ不明。医師の見解では、6週間から8週間との見込みである。 リンスの欠場により、次戦スペインGPヘレスは、スズキテストライダーの津田拓也が起用されることになり、津田はスペインGP後の月曜日に行われる公式テストにも参加。全日本選手権スーパーバイククラスに参戦し、鈴鹿8時間耐久ロードレースでの活躍でも知られる。和歌山県出身。31歳の津田にとっては、このスペインGPが自身のキャリア初のGP参戦となるが、ヘレスサーキットは、昨年11月に、チームスズキエクスターのシーズンオフテストに参加し、すでに走行経験を持つ。 ザビエル・ミール医師(MotoGPクリニカモービル医師) 「アレックス・リンスの左腕尺骨および左手首関節骨折は、2枚のチタンプレートによって固定され、手術は無事に成功しました。神経テストの結果、左腕尺骨の神経の一部がダメージを負っていることが確認されているため、この後10日ほどで本格的なリハビリテーションを開始しつつ、同時に、ダメージを負った神経部分への電気療法を施し、早期回復を目指していく予定です。」 ダビデ・ブリビオ チームマネージャー 「アレックスの手術が成功したことが何よりです。復帰に向けてのリハビリを頑張って行い、1日も早く、またGSX-RRに跨って、彼の本来の才能を発揮してもらいたいと心から願っています。ヘレスにはテストライダーの津田拓也をアレックスの代役として起用することを決定しました。彼にとってはキャリア初のMotoGP参戦でもあり、彼のレースデータが、今後のマシン開発にもさらに役立つと信じています。ともかく今はアレックスの早期復帰を願うと共に、彼が戻って来るまでの間に、我々ができるベストを尽くすのみです。」 アレックス・リンス 「ミール医師より、手術がうまくいったと聞き、安心しました。オースチンで土曜日に転倒してから手術までの間、彼と、彼のチームの懸命な処置のお陰で、本当に助けられました。メディカルチームの皆には心からお礼を言いたいです。また、様々なソーシャルメディアを通じて、多くの人から沢山のメッセージをもらい、ひとつひとつのメッセージに、日々とても勇気付けられています。そして何よりも・・・チームスズキスタッフ全員が僕に寄せてくれる思いを本当に強く感じ、それが僕に大きな力を与えてくれているので、とにかく1日でも早く復帰できるよう、全力で頑張ります。」 |