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2016年9月17~18日
2016-2017 世界耐久選手権シリーズ 開幕戦 ボルドール24時間耐久レース 場所:フランス・ポールリカールサーキット
EWCシリーズ開幕、ボルドール24時間耐久でSERTがGSX-R1000と共に圧倒的な勝利を飾る
そしてSERTタイトル連覇の祝勝ムードもまだ冷めやらぬ9月17~18日、EWCの新たなる2016-2017シリーズが開幕。第1戦はフランスのポールリカールサーキットでボルドール24時間耐久レース(第80回記念大会)がおこなわれ、SERTがディフェンディングチャンピオンらしい貫禄を見せて優勝を飾った。レース序盤から24時間にわたり一貫したレース運びと優れたコントロール、GSX-R1000の信頼性を存分に発揮したSERTは、ヴァンサン・フィリップ、アンソニー・デラ-ル、エティエンヌ・マッソンの3名のライダーにより計687ラップをマーク、最後は2位のSRCカワサキに9ラップの大差をつけての圧勝だった。 土曜の午後3時にスタートしたレースは、SERTが他チーム(SRC Kawasaki、Penz 13 com BMW)にトップを譲ったのはスタートからのわずか4ラップのみ。まもなく速やかにトップに立ったSERTは、日曜の午後3時のゴールまでレースをリードし続けた。途中、正確に計算し尽くされたピットストップは26回、ピットイン合計タイムは41分092秒と短く、レース後半はわずかにペースを緩めても余裕があった。 この開幕戦勝利は、15回のワールドタイトル獲得を誇るドミニク・メリアン監督のスキルと戦略とが実を結んだと同時に、最後まで優れた性能を発揮し続けたスズキGSX-R1000の信頼性と耐久性を証明することとなった。 土曜は気温22度、路面温度30度の好コンディションの中でレースはスタート。第1コーナーではSERTのデラールがトップ4の位置につけた。一方で注目のApril Moto Motors Events SUZUKIは、10番グリッドスタートからグレッグ・ブラックがダッシュを決めてレースをリードし、2016シーズンのEWCランキング3位を獲得したプライベートチームの再びの活躍が期待されたが、不運が重なり、47分経過時点でガス欠のためブラックはピットイン、その後はギアボックスのトラブルにより56ラップでリタイアを余儀なくされた。 一周5.791kmのサーキットに夕闇が迫り気温も下がる中、トップ走行のSERTはエンジンと燃費モニターに注意を集中した。時速332キロに達する長いメインストレートではいくつかのチームがエンジンブローを起こす場面もあり、転倒やマシントラブルなどですでに23チームがリタイアしていた。そして夜明けとともに気温は上昇し、SERTの3名のライダーは、ベストラップ1分59秒台から、全体的には2分2秒台のペースをキープしながら、着実にローテーションをこなし、最後はマッソンに交代してゴールを目指した。マッソンは8月のオシャースレーベンでも最終ライダーを務め、GSX-R1000と共にSERTに15回目のワールドタイトル獲得の瞬間を担ったライダーだ。 圧倒的なトップ走行で勝利したSERTは、FIMの24時間耐久レースレギュレーションにより8時間及び16時間経過時点で与えられるボーナスポイント20ポイントを加算、優勝の40ポイントと合わせ、現在60ポイントでランキングトップに立った。2位のSRC Kawasakiに10ポイント差、3位のEVA TRICK STAR Racingに16ポイント差をつけている。 EWC2016-2017の第2戦は来年3月18日、ポルトガルのポルティマオで12時間耐久レースがおこなわれる。 ドミニク・メリアン チームマネージャー 「SERTは素晴らしいレースをして、我々にもGSX-Rにもすべてにおいて完璧な勝利だった。4ラップ目からトップに立ち、ボルドール24時間耐久の最後までレースをリードすることができたことは本当に嬉しい。」 アンソニー・デラール 「クレイジーなほど素晴らしいレースができた。GSX-Rはプラクティス・セッションから最高の状態に仕上がっていた。カワサキやヤマハもトップ争いに来るのではと思ったが、勝つことができて本当に良かった。それに9ラップもリードできるなんて予想していなかった。」
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