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2015年8月30日
MotoGP 第12戦 イギリスGP 場所:イギリス シルバーストン
今季初のウェットレース、エスパルガロが9位と健闘
両ライダーは朝のウォームアップ走行で初めてウェット路面を走り、レース本番に備えた。天気予報では決勝時刻にウェットともドライともはっきりした情報が得られないまま、スタート進行が始まったが、サイティングラップの間に再び小雨が降り始め、天候の影響を受けることとなった。ライダー達がスターティンググリッドにつくタイミングで雨が強くなり始め、スタート直前で大雨となったためにスタート進行は一旦中断され、その後改めてフルウェットでのレースが開始された。 ライダーにとっては、雨に加えて第1コーナーがレースに大きな影響を及ぼした。エスパルガロは他のライダーにヒットされ、ビニャーレスは前で転倒したマシンを避けるべく大まわりのライン取りを余儀なくされ、大きなタイムロスのために追い上げを強いられた。そのような状況の中でもエスパルガロとビニャーレスはコンスタントに好ラップタイムで周回を重ねてフィニッシュ、着実にポイントを獲得。これによりチームも新たな重要データを得ることに成功した。 アレイシ・エスパルガロ 「今日のレースは、ハッピーとは言い難いけれども満足しています。朝のウォームアップ走行で良いセットアップができたのが自信に繋がり、雨対策もできていました。不運にも第1コーナーで他のライダーにヒットされてタイムとポジションを落とし、そこから追い上げなくてはなりませんでした。マシン後部から何か異音がしたものの走りには影響なく、レースのほぼ3分の2は一貫したラップタイムを出して、順位をいくつか上げました。リアタイヤのパフォーマンスが落ちたのが残念でしたが、一生懸命頑張りました。後ろのライダーにはかなりのアドバンテージがあり、ここは確実に完走してチームにデータを集めることが重要だと思いました。雨のレースは初めてなので、データの一つ一つが非常に大切です。ウェットレースデビューで全力を尽くし、結果もそれほど悪くないので、総合的にはハッピーです。」 マーベリック・ビニャーレス 「残念なことに今回は第1コーナーでの事が最後まで影響しました。自分の前にいたライダーがアレイシにヒットしたあと転倒したので、ぶつからないように急ブレーキをかけて大きく膨らんでターンしなければならず、それで最後尾になりました。何とかして追い上げようとペースを上げて頑張りました。もし最初のスタートポジションから順調に出ていれば、あの走りならばトップ6も狙えたでしょう。初めてのウェットレースでとてもポジティブに走れたことが大きな収穫です。そしてさらに改善できる点が沢山あることも分かっています。」 寺田 覚チームディレクター 「初めての雨のレースでしたが、今後に向けて貴重な経験になりました。新しいGSX-RRでウェットコンディションでのレースはまったく初めてで、いくつかの情報を得られたことは重要です。今回得た沢山のデータを分析し活用すれば、今後また同様の状況になった際に役立つでしょう。レース結果についてもポジティブな成績だと思います。アレイシは良いペースで走ってトップ10圏内でしたし、何よりも重要なのはプラクティスの時のドライコンディションでの走りで、以前の彼本来の調子を取り戻したことです。マーベリックも同様にポジティブなレースをしました。第1コーナーで前にいたマシンのクラッシュを避けたために順位を落としましたが、その後の追い上げは非常に良いペースで、最後尾から11位まで上がりました。今回は多くの分析情報を得ました。一方、我々は次のミサノの事を考え始めています。先日行ったミサノのテストで集めたデータを次のレースに活用できればと思います。」
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