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全日本ロードレース選手権
2015年5月31日
全日本ロードレース選手権 第3戦 スーパーバイクレース in もてぎ
場所:栃木県・ツインリンクもてぎ

津田拓也、ハイペースでラップしながら序盤のつまずきが響き5位
J-GP2クラスでは生形秀行が前回に続いて2位表彰台を獲得!
ROUND3
全日本第3戦が栃木県ツインリンクもてぎで5月31日に行われた。開幕戦で骨折し、第2戦を欠場したTeam KAGAYAMAの加賀山就臣が万全での状態ではないながら今回のレースに復帰。これによりスズキ勢としては、ヨシムラスズキシェルアドバンスの津田拓也、MotoMap SUPPLYの今野由寛というレギュラーライダー三名が揃っての参戦となった。

レースウイーク前の天気予報では、金曜、土曜と晴れだが決勝日の午後に雨マークが出ていた。決勝へ向けたセットアップをスムーズに行いたいところだったが、金曜日は午前中の気温があまり上がらず、さらに午後は小雨がパラつくようなコンディションとなってしまった。そんなコンディションの中、午前中のセッションで津田が5番手、加賀山9番手、今野10番手でスタート。午後は津田が3番手となった。

翌土曜日の予選は、初開催となるトップ10サバイバル方式が導入された。これは、午前中にまずA、Bに分けられて30分間の計時予選Q1を行い、上位10名が午後の2回目の予選Q2に進出。午後のQ2は、10名のライダーが同時にスタート。全9周のタイムアタックを行い、1周毎に、いちばん遅いタイムだったライダーがその時点で予選を終了となる、文字通りのサバイバルとなるもの。

真夏日を思わせる強い日差しが照りつける中、最初の予選がスタートした。このセッションで津田は1'48.952のトップタイムをマーク。加賀山が1'51.220で9番手、ともにQ2へ進出。今野は1'51.304と100分の75秒差の11番手となり、Q2へ駒を進めることはできなかった。とは言え今野はこのQ1のラストラップで予選タイムを記録したのだが、前を塞がれながらのものだったので仕上がり自体は順調で、決勝ではさらなるジャンプアップが期待できる。

注目のQ2は、良い位置取りをしようと、10台が非常に接近した中でスタート。このため、ラインがクロスしたりと、緊張したセッションとなった。加賀山は2周目に9位となり、この時点で予選終了。津田は1'50秒台から49秒台へ安定して入れていたが、僅かなミスで50秒台へ入れてしまい、5周目の時点で終了。

この結果、津田は6番手からのスタートとなり、加賀山が9番手、今野11番手から、それぞれ決勝を迎えることになった。

今回の決勝は23周という、このコースで行われているMotoGPの24周から僅か1周だけ少ない、全日本では長丁場のレース周回数の設定とされた。いよいよレースがスタート。津田、加賀山ともにスタートダッシュを決め、ポジションを上げる。今野もうまく飛び出せたのだが、イン側のマシンが接触を避けるため外側にいた今野に寄せてきたことから、これを避けようとしてアウト側のマシンにフロントをヒット。転倒し、リタイヤとなってしまった。

また津田は3コーナーを立ち上がり、4コーナーへのストレートでの位置取りでミスをしてしまい、1周目を10位でクリアする。加賀山は6位に付け、さらに上位に上がりたいところだが、周囲が1'50秒台へ入れていくのに対し、1'52秒台でラップ。4周目に1'51秒台へ入れるが、5周目にはまた1'52秒台となる。このために順位は3周目に9位となってしまう。津田は4周目に1'50秒台へタイムを入れると、ここから安定してこのハイペースをキープ。アベレージ的には2位グループと遜色ないペースだけに、序盤のつまずきが非常に痛かった。7周目6位、10周目5位に上がると、そのままの順位でゴール。加賀山は9周目に8位にポジションを上げ、そのまま8位で復帰戦を無事終了させた。

また、J-GP2クラスではGSX-R MFD6にライディングする生形秀之が予選2番手からスタート。1コーナーに2番手で飛び込み、序盤からトップをねらう好走を展開する。中盤以降、3位以下を引き離し単独での2位走行となり、そのままチェッカーとなった。

ROUND3 ROUND3
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ヨシムラスズキシェルアドバンス 津田 拓也 予選6番手/決勝5位

「すべては1周目の4コーナーで終わってしまいました。あそこでもっと良い位置取りができていれば、その後のレースはまったく違う展開になったと思います。事前テスト、そしてレースウイークに入ってからの金曜、土曜と、優勝した開幕戦鈴鹿の状態よりもマシンがとても良い仕上がりだったので決勝を楽しみにしていたのですが残念です。序盤のミスがどれくらいレース全体に大きく影響するか、痛いほどよく分かりました。こうしたことは今後、絶対にしないようにしたいと思います。」

ヨシムラスズキシェルアドバンス 加藤 陽平 監督

「1周目に大きく順位を落としてしまい、そこから追い上げるレース展開となってしまったわけですが、タイム自体は2位となったライダーと同じレベルでしたので、マシン、ライダーのポテンシャルの高さは再確認できたレースでした。結果は残念ですが、状態としては良いので、次のレースはしっかりと結果が出せるように戦いたいと思います。」

Team KAGAYAMA 加賀山 就臣 予選9番手/決勝8位

「ケガはまだ完治していないので、本来であればレースを戦えるような状態ではないのですが、このあとの全日本、鈴鹿8耐と考えると、テストしておきたいことがたくさんあるので、とにかく転倒だけはしないよう、痛みと闘いながらレースウイークをこなしました。そういう状態なので結果にはもちろん満足できませんが、レースに参戦したことで開発は前に進むことができたので、収穫はありました。次のSUGOまでには身体の状態が良くなると思うで、相性も良いコースですし、そこでしっかりと勝ちをねらっていきたいと思います。」

Team KAGAYAMA 斉藤 雅彦 監督

「ライダーも厳しい状態だと思いますが、そのことに関しては、チームの士気に関わることでもあるので本人は何も言いません。ですが相当に厳しいレースウイークだったと思います。とは言え、やるべきことを一つ一つこなしていくしか前に進む方法はありませんので、置かれた状況の中でベストを尽くしていきたいと思います。」

MotoMap SUPPLY 今野 由寛 予選11番手/決勝リタイヤ

「やっとタイヤの特性も理解し、それを走りに繋げることができるようになって来ました。事前テストから自己ベストを更新し、その流れをレースウイークでも継続させることができていたので、決勝はとても楽しみだったのですが、スタート直後の1コーナーの位置取りでうまくいかず、接触して転倒してしまいました。とても残念ですが、マシンもかなり良い仕上がりになってきていますし、このあとの鈴鹿8耐テスト、さらにSUGOへ向けた事前テストで開発を進め、さらに上を目指します。」

MotoMap SUPPLY 愛知 靖史 監督

「事前テストから自己ベストを更新できてとても良い状態だったので、決勝は本当に残念です。予選もQ1で終わってしまいましたが、遅いマシンに引っかかってしまいながらのタイムだったので、Q2進出は見えていましたし、常に上位の中でレースができる状態にはなってきていると思います。タイヤの特性をライダーが理解してきたのが大きいですね。次はしっかりと結果を出したいと思います。」

エスパルスドリームレーシング 生形 秀之(J-GP2クラス) 予選2番手/決勝2位

「決勝の課題は序盤のペースなので、そこに集中し、後半のペースアップを活かせる状況を作ろうとしました。実際に序盤からトップ争いに加わることはできたのですが、そこからトップを走る高橋裕紀選手のペースアップに付いていくことができませんでした。なんとかそこを克服し、優勝できるように頑張ります。」

MotoGP
1中須賀 克行YAMAHA FACTORY RACING TEAM42'15.332
2高橋 巧MuSASHi RTハルク・プロ+13.905
3野左根 航汰YAMALUBE RACING TEAM+19.761
5津田 拓也ヨシムラスズキシェルアドバンス+23.249
8加賀山 就臣Team KAGAYAMA+52.090

MotoGP
1中須賀 克行YAMAHA FACTORY RACING TEAM72pt
2高橋 巧MuSASHi RTハルク・プロ60pt
3津田 拓也ヨシムラスズキシェルアドバンス57pt
14今野 由寛MotoMap SUPPLY20pt
16加賀山 就臣Team KAGAYAMA13pt