|
2015年6月7日
全日本モトクロス選手権 第4戦 スポーツランドSUGO(宮城県)
小島庸平が激しいトップ争いを繰り広げ両ヒート表彰台登壇(3-2)総合2位。追い上げのレースとなった熱田孝高は両ヒート4位で総合も4位、ランキング2番手をキープ
IA2竹中純矢は本来の実力を発揮できず、4-4で総合4位。 土曜日の朝まで降った雨が適度の湿り気を与え、ほぼベストコンディションで迎えたSUGO大会。起伏のあるダイナミックなコースは今大会に合わせて一部レイアウトが変更となり、よりテクニカルさを増した設定となった。天候は土曜日が曇り後晴れ。決勝の日曜日は快晴に恵まれ、強い日差しが照りつける中、熱いバトルが繰り広げられた。Team SUZUKIは今年も渡辺 明監督の下で、熱田孝高と小島庸平がIA1クラス。IA2クラスに竹中純矢という布陣を継承。更なる熟成を図ったRMZ-450WSと大幅に進化した新型RM-Z250WSでダブルタイトルを目指す。僅差でポイントランキングの上位を争う熱田と小島は今季初優勝を目指し、竹中は優勝とランキングトップとの接近を目指しこの大会に挑んだ。 IA1クラス第1ヒート、得意のスタートを決めた小島はオープニングラップトップに躍り出ると前半をリード。小方 誠(ホンダ)と成田 亮(ホンダ)を従えトップ争いを牽引した小島は、10周目に成田の先行を許すとすぐに応戦して一旦は抜き返したものの、直後にミスで順位を落とし、それでも3番手をキープしてチェッカーを受けた。一方1周目7番手から追い上げた熱田は、確実に順位を上げて終盤小島の背後に迫ったが、時間切れとなり表彰台獲得はならなかった。 IA1クラス第2ヒート、抜群のスタートで1コーナーに飛び込んだ小島は、ホールショットを決めるとレース序盤をリード。5周目に成田の先行を許した小島だったが、小方を従えながら先行する成田をマーク。3台による僅差のトップ争いで、最後まで逃げる成田を追い詰めプレッシャーをかけ続けた小島は、再逆転こそ逃したものの2位でチェッカーを受け、このヒートも表彰台登壇を果たした。またオープニングラップ5番手でレースを開始した熱田は、先行する新井宏彰(カワサキ)を3周目にパスするも、この間にトップ争いからは離れてしまい、確実に4位をキープしてチェッカーを受けた。 IA2クラス第2ヒート、スタートで混戦の中に飲み込まれた竹中は、オープニングラップを7番手で通過。2周目ひとつ順位を上げた竹中は、4周目、9周目と先行するライダーをパスし4番手まで順位を上げるが、この時点で上位の3台とは差が開いてしまい、後半徐々にその差を詰めるもこのヒートも4位でチェッカーを受けた。 小島庸平(IA1) 第1ヒート3位/第2ヒート2位、総合2位 「スタートを決めて自分の得意な展開に持ち込めたのに、後半逆転を許してしまった。実は金曜の晩、急に熱を出してしまい、土日トレーナーのおかげでなんとか抑えはしたんですが、コンディションは良くなかったんです。もちろん体調管理には十分気をつけていますが、今回ばかりはどうにもなりませんでした。ただ、そんな状態で最後までトップ争いが出来て、特にヒート2はトップにプレッシャーをかけ続けることが出来たので、満足は出来ないが自信にはなりましたね。もっともっと上を目指して、次はベストの体調で優勝します。」 熱田孝高(IA1) 第1ヒート4位/第2ヒート4位 総合4位 「スタート出遅れて追い上げて・・・。もうちょっと時間があればトップ争いに追い付けたんですが、序盤に離されて追い付いたところで終わり。自分は最初の10分が上がらないので、序盤のこなしと、何よりスタートで前に出れなかったのが敗因ですね。序盤からトップ争いに付いて行ければ勝負出来た。課題はスタート。インターバルに調整します。もちろん次で、落とした分は取り戻します。」 竹中純矢(IA2) 第1ヒート4位/第2ヒート4位、総合4位 「抜きにくいコースで荒れたコースにセッティングを合わせきれなくて、思うように攻めきれませんでした。リカバリーしたかったんですが、怪我の影響もまだ残っていてスピードも戻ってはいないんだと思います。ランキング争いは差が開いてしまいましたが、気にしてもしょうがない。1戦1戦勝っていけば追い付くチャンスがあると思うので、中盤から後半、切り換えていきます。」 渡辺 明 監督 「竹中は乗れていなかったですね。トップ争いをする力があるのだから、常にそれを維持しないと。シーズンを戦う上で、走りに波があっては勝負にならない。もう一度自分の走りを見直さないと。何より元気がないのはだめです。小島は久々、らしい走りを見せてくれました。苦しいなりにこういうレースをしていかないと、勝てる身体になっていかない。楽して勝てる世界ではありませんから。苦しんで勝っていかないと。熱田は追い上げでリズムとペースを乱してしまった。一気に抜かないと。でも相手も必死ですからね。それでもそれなりにまとめることが出来たし、差は大きくない。まだまだ逆転のチャンスは十分にある。小島もそこに加われる。優勝は出来なかったが、今回のようなレースを続けることで自信を持てるようになるはずです。」
|