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2014年5月11日 モトクロス世界選手権MXGP
第7戦 スペイン大会
クレメン・デサールが待望のパーフェクトウィン!
ストライボスも総合3位でスズキがダブルトロフィー!

 スペイン タラベラ・デ・ラ・レイナのセロネグロサーキットで開催された2014FIMモトクロス世界選手権シリーズ第7戦、ロックスターエナジースズキでワークスマシンRM-Z450を駆るクレメン・デサールが第1、第2レースでダブルウィンを達成した。デサールの完全優勝は今シーズン初、総合優勝は今シーズン2度目。これにより、デサールはポイントランキングで再び2位を奪回、現在ランキングトップのA・カイローリ(KTM)に24ポイント差と迫った。

 スペインでのGP開催は3年ぶりということもあり、およそ1万6000人のファンがトップライダー達の白熱のバトルを見ようと会場に詰め掛けた。デサールのチームメイトであるケビン・ストライボスも第1レース4位、第2レース3位と健闘して総合3位を獲得、デサールとストライボス2人揃ってのシャンパンファイトを披露して、スズキの強さと速さをアピールした。

 タラベラのコースは低い丘の斜面に整備されて、ターンからの登り、下りからのターンそして再び登りを繰り返すというヘビのように曲がりくねったレイアウトが特徴。コース幅も全体に狭いため、ライダー達は接近戦を余儀なくされると同時にパスのポイントも少ない。ターン部分には多くのわだちができ、そのわだちに沿って硬い路面とソフトな路面がミックスしていて、屈指の難コースとまではいかないまでも、実際はテクニカルセクションも多い。さらに決勝日は気温30℃を越えて、ライダーには非常にタフな状況となった。

 

 さらにデサールは前日から胃の不調を訴えており、体調不良を押しての決勝レースとなったが、結果はデサール本人さえも驚くほどの完全勝利だった。この日のデサールは2レースとも、鮮やかなスタートから最初の3ターンでトップを奪い、そのままフィニッシュまでトップで駆け抜けるという完璧なレース運びを展開した。キレのある走りで楽勝といった雰囲気で第1レースを制し、続く第2レースでは後方からカイローリの追撃を受ける形となるも、デサールは最後までラップタイムをキープしながらカイローリを押さえ、昨シーズンのチェコ大会以来となるパーフェクトウィンを遂げた。

 デサールの順調な勝利の一方で、ケビン・ストライボスの方は少々苦戦もありながらの活躍だった。第1レースは、ラスト2ラップからカイローリとE・ボブリシェフ(ホンダ)をかわして堂々の4位フィニッシュを果たし、第2レースでは2位のカイローリに続く3位で総合3位、今シーズン3度目となるポディウム登壇を果たした。ポイントランキングでも4位につけて健闘している。

 ロックスターエナジースズキは本拠地ロンメルへと戻り、1週間あけて再来週末に開催のWMX第8戦に備える。第8戦はイギリスのマタレーベイシンで、5月25日に決勝がおこなわれる。

 また、WMXは8月のウクライナ大会がキャンセルとなったため、シリーズ全18戦から17戦の開催に変更される予定との発表がFIMから公示された。

 
 

 

クレメン・デサール

第1レース/1位 第2レース/1位 総合1位

 

「昨日の朝起きた時に胃の具合が悪く、今までレース前にこんな症状になったことがなかったので、これはレースはかなり厳しいと思った。やはり土曜の予選はスピードが上がらずに、結構苦戦した。薬を飲んで何とかして決勝までに治そうとしたが実際はあまり良くなく、とにかく出来る限りベストを尽くすしかないと思いながら走ったら、両レースとも勝つことができて、これには自分でもびっくりしている。とにかくバイクが最高に良い感じで、完全優勝で50ポイント獲得できて、大きな自信にもなった。今日は本当に思い通りに自分の走りができて満足している。コースは速いラインの見極めが決めてとなるテクニカルコースで、自分は好きなコースだ。またスペインで勝てたこともとても嬉しい。両レースとも、スタートも完璧に決まって気分が良かった。チームの皆が最高に走りやすいバイクに仕上げてくれている。今日の優勝はチームのおかげだ。」

 

 

ケビン・ストライボス

第1レース/4位 第2レース/3位 総合3位

 

「良い結果を出せて満足だ。第1レースはスタートで前に出ることができなかったが、最後まで粘り強く追い上げて行って、終盤でトニー(カイローリ)とボビー(ボブリシェフ)をパスして4位になったのは嬉しい。第2レースはホールショットを取ったが、そのあと少しラインが膨らんでしまって2番手になった。暑さのせいもあって疲れを感じ、厳しいレースになったが、ベストを尽くしたことで結果に結びついたと思う。コースについても割と典型的なレイアウトで走りやすいし、なかなか良いと思う。朝にかなりの水撒きをしていたが、もっと少ない量の水を頻繁に撒いたほうが良いと思う。第2レースの前にマシンセッティングを少し変更したら、第2レースはスタートから出ることができて、スムーズなパワーレンジでとても調子良く走れた。」
 

順位

ライダー

メーカー

Time/gap

1位

クレメン・デサール

スズキ

34:16.039

2位

J・ファン・フォルベーク

ヤマハ

+05.376

3位

S・フロサード

カワサキ

+11.106

4位

ケビン・ストライボス

スズキ

+18.572

5位

E・バブリシェフ

ホンダ

+20.806

6位

A・カイローリ

KTM

+26.363

 

順位

ライダー

メーカー

Time/gap

1位

クレメン・デサール

スズキ

33:58.407

2位

A・カイローリ

KTM

+ 01.732

3位

ケビン・ストライボス

スズキ

+ 03.845

4位

J・ファン・フォルベーク

ヤマハ

+ 15.603

5位

S・フロサード

カワサキ

+ 23.521

6位

J・ニコルズ

KTM

+ 43.618

     
 

順位

ライダー

メーカー

ポイント

1位

クレメン・デサール

スズキ

50

2位

J・ファン・フォルベーク

ヤマハ

40

3位

ケビン・ストライボス

スズキ

38

4位

A・カイローリ

KTM

37

5位

S・フロサード

カワサキ

36

6位

X・ブーグ

ホンダ

26

 

順位

ライダー

メーカー

ポイント

1位

A・カイローリ

KTM

304

2位

クレメン・デサール

スズキ

280

3位

J・ファン・フォルベーク

ヤマハ

276

4位

ケビン・ストライボス

スズキ

220

5位

G・ポーリン

カワサキ

205

6位

M・ナグル

ホンダ

166

     
   

順位

マニュファクチャラー

ポイント

1位

KTM

304

2位

スズキ

290

3位

ヤマハ

276

4位

カワサキ

269

5位

ホンダ

230

6位

Husqvarna

169