SUZUKI RACING REPORTtop海外サイト
WSB   WEC   WEC   MX1   AJMX

2014年9月28日 MFJ全日本ロードレース選手権 JSB1000
岡山国際サーキット(岡山県)
トップを追った津田は転倒。スズキ勢トップは加賀山の7位

 9月28日に岡山県岡山国際サーキットで、全日本第7戦が開催された。JSB1000クラスは前回のオートポリスで2&4スタイルのレースが行われたが、全クラス開催は6月末のスポーツランドSUGO以来となる。

 この岡山国際サーキットは全長3.7kmと平均的な距離のコースの中に、低・中速コーナーを中心に高速コーナーまでバリエーションのあるコーナーが連続して組み合わされている。路面のグリップは国内のサーキットの中では低めで、左右に連続するコーナーと低速から中速、さらに高速コーナーと組み合わされた中でどう高いグリップを得ていくかがマシンのセットアップのポイントとなる。左右連続したコーナーをうまくクリアするためには走りのリズムが重要で、一つタイミングが狂うとコース全体に影響を及ぼしてしまう、実に手強いコースと言える。

 今回はレースの前週に事前テストが行われ、スズキ勢は、ヨシムラスズキシェルアドバンスの津田拓也、Team

KAGAYAMAの加賀山就臣、MOTOMAPSUPPLYの今野由寛が参加。第7戦岡山国際大会にもこのメンバーで臨むこととなった。

 金曜日の走行では午後のセッションで津田拓也が1分28秒474のタイムを出して総合トップに付け、好調さをアピール。加賀山は7位、今野11位とまずまずの滑り出しを見せた。

 翌日の予選はノックダウン方式で行われ、Q1では津田が1分29秒544のタイムで3番手、加賀山1分30秒402のタイムで7番手となりQ2へ進出。しかし今野は0.23秒差の11番手となり、残念ながらQ2へ進むことはできなかった。15分間の走行で行われたQ2では津田が1分28秒528のタイムで2番手を獲得。加賀山は1分30秒032で7番手となった。

   

 決勝日朝のウォームアップ走行でも津田は安定した速さを見せ、このセッションを2番手で終える。加賀山も1分30秒713で7番手、今野は1分32秒016で11番手となった。

 今回のレースウイークは3日間とも秋晴れに恵まれ、安定したコンディションの中で行うことができた。青空の下、いよいよ決勝がスタート。序盤から積極的に前に出ようとする津田は絶妙の飛び出しを見せたが、ポールポジションからスタートした中須賀克行選手(ヤマハ)がアウト側から加速して1コーナーのインへ飛び込んできたため、ホールショットは奪われてしまう。序盤からペースを上げる中須賀選手に付いていこうとオープニングラップから激しくプッシュする津田だったが、そのペースが速すぎたようで、この周のダブルヘアピン2個目でスリップダウン。すぐにマシンを起こし、ピットに戻ってマシン修復をしたものの、コースに戻るまで2周ロスしてしまうことになった。加賀山はいつものスタートダッシュを見せられず、1周目は6位でメインスタンド前に戻ってくる。今野は少しポジションを上げ、この周は8位。二人ともここからタイムを上げて順位もさらに上げていきたいところだが、なかなか周囲のタイムアップに対して縮めることができない。今野は3周目9位、6周目10位と順位を落としてしまう。加賀山も12周目に7位へ順位を下げてしまうが、20周目に再び6位へ上げ、一つでも前の順位でゴールしようとトライを続ける。最終的にはラスト2ラップで再びパスされてしまい、7位でチェッカー。今野もそのままのポジションをキープし、10位でゴールとなった。また再スタートした津田はマシン修復後、1分30秒台にまでペースを上げる力走を見せ、23位でゴールした。

     
 
 
 

 

津田 拓也  ヨシムラスズキシェルアドバンス

23位

「前回のレースでは終盤まで中須賀さんを追いかけ、結果的には前に出られませんでしたがラストラップに勝負を仕掛ける戦いができました。今回もできればその形に持ち込み、最後の最後で自分が前に出てゴールしたかったので、序盤のハイペースには意地でも付いていこうと思っていました。テストからレースウイークに入っても、アウトラップでのペースアップはなかなか難しい状態でした。そうしたアウトラップでのセットアップができていない状態で無理をしてしまったので、結果的に自分の判断ミスではあったのですが、レーシングライダーとして手堅い戦いよりは勝利をねらう走りをしたかったので、その点に関して悔いはありません。最終戦はしっかりと勝負できるよう準備をし、臨みたいと思います」

加賀山 就臣  Team KAGAYAMA

7位

「前回のオートポリスのレースでは期待の持てる内容だったので、楽しみに岡山国際入りしたのですが、今一つフィーリングが良くなくて苦労してしまいました。その中でも金曜日のART合同テスト、予選と着実にセットアップし、マシンを仕上げていったのですがいざ決勝を走り出してみたら、解決したはずの問題がまた出てしまい、とても苦しいレース展開となってしまいました。皆さんには期待の持てるコメントを前回のレース後にしていたので、非常に申し訳なく思っています。必ず結果で皆さんの期待に答えられるよう頑張ります。また今回のレースには、チームとして今後力を入れていこうとしている若手育成のために、武田雄一がそのベースを作ろうとJ-GP2クラスへ参戦しました。これはインターネットを使って支援していただける方を募集していくというもので、思った以上に皆さんから応援いただいた結果、実現したプロジェクトです。武田も1回のテストと今回のレースウイークだけでマシンを仕上げ、フルシーズン戦ってきているライバルに対して11位という結果を残してくれました。武田の頑張りのおかげでバイクも仕上がりましたし、若手をこのバイクに乗せ、育成していくという環境が整いつつあります。この活動も今後、チームとして積極的に行っていくつもりでいます。応援、宜しくお願いします」

今野 由寛  MotoMap SUPPLY

10位

「テストもいい手応えを感じながら終えることができ、良い雰囲気でレースウイークに入ることができました。結果的に決勝でも自己ベスト付近で走ることはできたのですが、それ以上に回りのレベルアップがあって、自分の思うようなレースはできませんでした。決勝はうまく飛び出し、できるだけ前のグループの中に入って付いていこうと考え、飛び出して前の集団に入ることはできたのですが、そこからペースを上げていくことができず、徐々に離されてしまいました。今年は鈴鹿8耐に参加できなかったのですが、これまでの鈴鹿に関する走行データは豊富にありまた、鈴鹿サーキットは自分の好きなコースでもあるので、いいレースをして今年のレースを締めくくりたいと思います」
 

順位

ライダー

メーカー

Time/gap

1位

中須賀克行

ヤマハ

Laps24

2位

高橋巧

ホンダ

+2.981

3位

山口辰也

ホンダ

+9.364

7位

加賀山就臣

スズキ

+31.453

10位

今野由寛

スズキ

+47.401

23位

津田拓也

スズキ

3Laps

 

順位

ライダー

メーカー

ポイント

1位

中須賀克行

ヤマハ

134

2位

高橋巧

ホンダ

127

3位

津田拓也

スズキ

94

4位

柳川明

カワサキ

88

6位

加賀山就臣

スズキ

82

14位

今野 由寛

スズキ

32