デサールが総合3位獲得で今季7度目のポディウム登壇!
6月29日~30日、スウェーデン・ウッディバラサーキットで開催された2013FIMモトクロス世界選権シリーズ第10戦、ロックスターエナジースズキでスズキファクトリーマシンRM-Z450WSを駆るクレメン・デサールが総合3位を獲得、2万2000人の観衆を前に今季7度目となるシャンパンファイトを披露した。
レースウィーク前半のウッディバラは気温が低く雨も降り、決勝はヘヴィ・マディレースも予測されたが、決勝日は打って変わって好天に恵まれた。コースはギャップが多くスリッピーだが、デサールが最も得意とするコースの一つでもあり、ここでの35分プラス2周の2レースで、デサールがシャンパンファイトをおこなった回数は過去6回のうち5回にも及ぶ。今大会も終始安定した走りを見せるデサールは土曜の予選を2位で通過、決勝日も好調な走りでトップバトルが期待された。第1レースのデサールは、パスの難しいシングルラインを避けて新たなライン取りを攻略、前を走るM・ナグル(ホンダ)との距離を徐々に詰めていったが、バックマーカーが間に入ったためナグルをパスするには至らず3位でフィニッシュ、今シーズン計19レース中でデサールは14回目のトップスリーフィニッシュを果たした。続く第2レースではスタート後の第1コーナーで集団の中に取り込まれたものの、なんとか最初の2ラップでT・サール(カワサキ)に続いて4番手につけると、そのまま順位を変えることなくフィニッシュとなった。しかしながら3位でフィニッシュのサールが黄旗(追い越し禁止)の指示に従わなかったとしてペナルティを課せられたため、デサールが繰り上がり3位が確定、総合でも3位を獲得した。
チームメイトのケビン・ストライボスもまた、確実な走りでこの日の2レースを消化した。第1レースではスタートこそ成功とは言えなかったものの、その後は追い上げに有効なラインを見つけながら9位フィニッシュ。第2レースはスタートから勢いよく出て7位でフィニッシュ、さらにサールのペナルティにより6位となり、総合で7位を獲得した。
ポイントスタンディングでデサールは3位をキープ、2位のG・ポーリン(カワサキ)には24ポイント差。ストライボスは5位で、6位のサールに9ポイントリードしている。次戦は7月6日~7日、ラトビアの都市リガに近いケグムサーキットで開催される。
順位 | ライダー | メーカー | Time/gap |
---|---|---|---|
1 | A・カイローリ |
KTM |
39'17.944 |
2 | M・ナグル |
ホンダ |
0'06.363 |
3 | クレメン・デサール |
スズキ |
0'12.605 |
4 | K・デダイカー |
KTM |
0'14.381 |
5 | J・バンホービーク |
カワサキ |
0'16.738 |
9 | ケビン・ストライボス |
スズキ |
0'48.040 |
順位 | ライダー | メーカー | ポイント |
---|---|---|---|
1 |
A・カイローリ |
KTM |
50 |
2 |
K・デダイカー |
KTM |
40 |
3 |
クレメン・デサール |
スズキ |
40 |
4 |
M・ナグル |
ホンダ |
33 |
7 |
ケビン・ストライボス |
スズキ |
27 |
順位 | マニュファクチャラー | ポイント |
---|---|---|
1 |
KTM |
476 |
2 |
カワサキ |
402 |
3 |
スズキ |
400 |
4 |
ホンダ |
316 |
5 |
ヤマハ |
174 |
6 |
TM |
146 |
順位 | ライダー | メーカー | Time/gap |
---|---|---|---|
1 | A・カイローリ |
KTM |
39'42.231 |
2 | K・デダイカー |
KTM |
0'01.399 |
3 | クレメン・デサール |
スズキ |
0'03.749 |
4 | G・ポーリン |
カワサキ |
0'19.796 |
5 | J・バンホービーク |
カワサキ |
0'26.109 |
6 | ケビン・ストライボス |
スズキ |
0'35.125 |
順位 | ライダー | メーカー | ポイント |
---|---|---|---|
1 |
A・カイローリ |
KTM |
467 |
2 |
G・ポーリン |
カワサキ |
398 |
3 |
クレメン・デサール |
スズキ |
374 |
4 |
K・デダイカー |
KTM |
359 |
5 |
ケビン・ストライボス |
スズキ |
298 |
「今日の結果にはあまり満足できない。第1レースでは自分のラインを見つけようと頑張ったが、かなり難しかった。いくつかミスもあり、ラスト15分でようやく自分らしい走りができるようになった。他のライダーの集団に入ってしまって抜け出せずタイムをロスしたし、納得のいくレース内容ではなかった。第2レースは、スタートは良くなかったが何とか早めに4番手につけて、ずっとサールの後ろについていった。なかなかサールに追いつくことができず苛立ったし、やはり課題の残るレースだった。繰り上げて3位にはなったが満足はできない。次のレースではもっと上手にベストな走りをして勝ちたい。」
「調子が上がったり下がったりで今ひとつ、という感じだ。第1レースはスタートからダメだった。きのうの予選の時のように追い上げていったが、D・グアネリ(KTM)の後ろでスタックしてしまい、さらに腕上がりに悩まされてペースが落ちてしまい、まったく納得のいかない走りになった。第2レースは気を取り直してスタートから頑張ったが、第1コーナーで少しアウトに膨らんでしまった。前半は良いラインも見つけられずスピードにも乗れなかったが、ナグルにパスされてからようやく走りのリズムがつかめた感じで、フロントのスリップダウンで転倒もしたが、なんとか7番手でフィニッシュした。総合7位も満足ではないが、現実を受け止めなくてはならない。第1レースでなぜ成績が出せなかったのかわからないのだが、第2レースは少し良い感触をつかむことができた。しかし2レースともグッドパフォーマンスができるように頑張らなくてはと思う。スピードはあるので、あとは良いスタートで出ることと転倒しないことが課題だ。」