クレメン・デサール、開幕に続く表彰台獲得!
3月9~10日、WMX初会場のタイ・シラチャで開催された2013FIMモトクロス世界選手権シリーズ第2戦で、ロックスターエナジースズキのクレメン・デサールがRM-Z450ファクトリーマシンで総合3位を獲得、前週の開幕戦に続くポディウム登壇となった。
レースウィークのシラチャは気温も湿度も上がり、独特のジャンプやコーナーを配した新設コースが話題となった。会場はタイ屈指のリゾ-トエリア、パタヤに程近く、およそ1万7000人のモトクロスファンが見守る中、MX1クラス、MX2クラスそれぞれの第1レースに続き、第2レースは開幕戦と同様2クラス混走でのスーパーファイナルがおこなわれた。
第1レース、デサールは鮮やかなスタートから、2番手のA・カイローリ(KTM)を追って3番手につけるが、ダブルジャンプのわだちに足をとられてバランスを崩し、身体がマシンの後方に離れ転倒してしまう。幸い大きなダメージもなく、すぐにマシンを立て直してタイムロスを最小限に抑えたデサールは、4番手に後退したものの、レース終盤3番手のE・ボブリシェフ(ホンダ)のミスもあり、最後は3位でフィニッシュした。続くスーパーファイナルでは、トップのカイローリに次いでスタートから2番手につけると、デサールは後方から迫るG・ポーリン(カワサキ)、昨年度MX2チャンピオンのJ・ハーリングス(KTM)と3台での2番手争いを展開。ハーリングスを抑えたものの、終盤でポーリンにパスされ、デサールはラストラップを待って再び勝負を仕掛けた。2台は近距離で接触しながら、デサールは惜しくも僅差の3位フィニッシュ。
一方、チームメイトのケビン・ストライボスは本来の実力を発揮できず総合9位となった。第1レースはオープニングラップから順位を落とし苦戦を強いられたものの、その後はベテランらしい粘り強い走りで追い上げ、7位フィニッシュ。続くスーパーファイナルもスタートから同様の展開となり12位に終わった。
今大会の結果によってレッドプレートがカイローリへ移り、デサールはポイントランキング2位となったものの、トップとのポイント差はわずか8ポイント。一方のストライボスはランキング6位につけている。
次戦第3戦は4月1日、ロックスターエナジースズキの本拠地にもほど近いオランダのバルケンスワードで開催される。
順位 | ライダー | メーカー | Time/gap |
---|---|---|---|
1 | A・カイローリ | KTM |
39'04.412 |
2 | K・デダイカー |
KTM |
0'10.685 |
3 | クレメン・デサール |
スズキ |
0'17.533 |
4 | G・ポーリン |
カワサキ |
0'25.044 |
5 | T・サール |
カワサキ |
0'31.640 |
6 | D・フィリッパーツ |
ホンダ |
0'34.070 |
7 | ケビン・ストライボス |
スズキ |
0'36.997 |
順位 | ライダー | メーカー | ポイント |
---|---|---|---|
1 |
A・カイローリ | KTM |
50 |
2 |
G・ポーリン |
カワサキ |
40 |
3 |
クレメン・デサール |
スズキ |
40 |
4 |
T・サール |
カワサキ |
34 |
5 |
K・デダイカー |
KTM |
34 |
6 |
R・ゴンサルベス |
KTM |
29 |
9 |
ケビン・ストライボス |
スズキ |
25 |
順位 | マニュファクチャラー | ポイント |
---|---|---|
1 |
KTM |
97 |
2 |
スズキ |
87 |
3 |
カワサキ |
78 |
4 |
ホンダ |
59 |
5 |
ヤマハ |
48 |
6 |
TM |
26 |
順位 | ライダー | メーカー | Time/gap |
---|---|---|---|
1 | A・カイローリ | KTM |
40'29.807 |
2 | G・ポーリン |
カワサキ |
0'17.338 |
3 | クレメン・デサール |
スズキ |
0'19.927 |
4 | J・ハーリングス |
KTM |
0'32.228 |
5 | T・サール |
カワサキ |
0'39.004 |
6 | R・ゴンサルベス |
KTM |
0'48.891 |
12 |
ケビン・ストライボス |
スズキ |
1'16.311 |
順位 | ライダー | メーカー | ポイント |
---|---|---|---|
1 |
A・カイローリ |
KTM |
95 |
2 |
クレメン・デサール |
スズキ |
87 |
3 |
G・ポーリン |
カワサキ |
78 |
4 |
K・デダイカー |
KTM |
70 |
5 |
T・サール |
カワサキ |
64 |
6 |
ケビン・ストライボス |
スズキ |
55 |
7 |
R・ゴンサルベス |
KTM |
52 |
「開幕から続いて表彰台に上がれたので嬉しい。第1レースでの転倒は路面に足を取られて身体が遅れてしまい、一瞬空飛ぶスーパーマンのような格好になって実際大転倒だったけれど、すぐに立て直すことができて、擦り傷や切り傷程度で大きなケガはなく済んだ。メディカルの処置もとても素晴らしかった。新設のコースはなかなか慣れない部分もあったけれど、決勝の2レースとも終盤で勝負を仕掛け、楽しんで走った。」
「このレースウィークは調子の出ないまま終わってしまった。スピード自体は出ているのだが、思いどおりに攻めることができなかった。第1レースはスタートから5番手で出たが、そこからのリズムがつかめず12番手まで落ちて、そこからどうにか7位まで追い上げた。スーパーファイナルはスタートも上手くいかず、MX2との混走にも今回は苦労した。先週はスタートも良くこの調子でと思っていたが、今回は集団バトルの中でとても冷静にはなれず、頑張ったのだが追い上げるは難しかった。総合9位はまったく不満。引きずらないように気持ちを切り替えて次のバルケンスワードに備えたい。」