ロリス・カピロッシ、クリス・バーミューレンの二人はそろってウェットタイヤを選択したものの、予想していたほどの雨にはならなかった。
カピロッシは14番グリッドからのスタート。4,023mのコース上を霧雨が降る中、順調な滑り出しを見せると、10周目までには6番手まで浮上した。雨が次第に強くなり始めると思い切ってピットインしウェットタイヤを装着したSUZUKI GSV-Rに乗り換えた。しかし、不運にもほとんどすぐに雨が止んでしまったため、セットアップを生かすことができず、11位でフィニッシュした。
バーミューレンにとってもきついレースウィークとなり、イギリス独特の変わりやすい天候に翻弄された。彼もまた、予想されていた大雨にそなえてマシンをチェンジしたが、13位でフィニッシュした。
ロリス・カピロッシ
「今日は、天候を見ながらいろんなところで大きな賭けに出た日だった。スリックタイヤからはじめたんだけれども、特にタイヤの左側が十分に温まらなかった。6番手争いのグループの中にいて、雨がひどくなったとき、ウェットのマシンにチェンジしてアドバンテージを稼ぐチャンスだと思った。そしたら雨が止んでしまって2周もしないうちにタイヤがだめになってしまった。ここドニントンでは、天候を見極めるのはとても難しいときがある。こういった状況のときは運が必要で、今日は本当についていなかったね。」
クリス・バーミューレン
「コーナーごとに状況が変わってくるような感じで、タイヤの温度とグリップを保つのがとても大変だった。大きくスライドしてしまってコースアウトして、時間をロスしてしまった。レースの終盤にかけて、雨が強くなり始めたので、もっと激しくなるだろうと思ってピットインしてマシンを変えたんだが、雨は止み、判断を間違えてしまった。」
|