「Boys Room」~夢の実現~

ラジコン、ミニカー、冒険書。それは少年時代の憧れ、
甘酸っぱくほろ苦い青春の思い出。

『Boys Room』
それはたくさんの夢や思い出が詰まった、まるで宝箱のような空間。

ほろ苦い思い出の中を旅するのに、ちょうどいい秋。ちょっとお散歩気分でスズキワールド新宿へ。
東京メトロ東西線 落合駅から徒歩5分の場所にあるこの建物の2階には、スズキ「Boys Room」があります。

過去、様々な方を招きインタビューの場として活用してきたこの部屋に、今日もステキなお客様が遊びに来てくださいました。

お客様のお名前は、トニー比嘉さん。

小学生のころ、飛行機に興味を持ち、航空専門学校に進まれた比嘉さん。20歳の時にアメリカに旅行し、リノ・エアレース※を観戦され、「いつか、リノで飛びたい」と夢を描かれたそうです。
日本に戻り、航空会社に整備士として勤務され、その2年後、夢を実現するために単身で渡米。エアロバティックパイロットを経て、リノ・エアレースに初めて参戦された2003年は、比嘉さんが渡米されてから20年後のことでした。

※リノ・エアレース
リノ・エアレースは1964年から40年以上の歴史を重ねてきており、単一のシリーズとしては航空史上最も長い歴史を持つ伝統のビッグイベントです。


比嘉さんに今年の大会結果と相棒である飛行機『タンゴタンゴ』についてお伺いしました。

2009年リノ・エアレースでの大会結果を教えてください。

比嘉さん:「今年も順調に記録を伸ばすことができて、ゴールドクラスで6位、特別参加のブロンズクラスでは優勝しました。優勝するとね、消防自動車に乗ってパレードをするんですよ。
優勝した時、私の近くに応援をしてくれた仲間がいて、すぐにパレードで一緒に消防自動車に乗ろうって誘いましたよ。
最高でした。優勝したことも、喜びを分かち合える仲間がいることも。」

2009年リノ・エアレースは飛行機の速さを競う大会ですよね?

比嘉さん:「そうです。
今年、ゴールドクラスでのクオリファイ(予選)スピードは192.7マイルで、
この速度は、参戦当初より30マイルも速くなっているんですよ。」

初参戦である2003年に比べ、現在では30マイルも速くなったタンゴタンゴ。
7年間でどのような進化を遂げ、現在の結果になったのでしょうか?

比嘉さん:「簡単に説明しますと
①エンジンのパワーアップ ②空気抵抗の減少 ③技量の向上ですね。
エンジンは圧縮比を上げました。
また、タンゴタンゴは元々エアロバティック用の飛行機ですから、レース仕様では必要のない部品を外すことにより、空気抵抗が減少し軽くなりました。
私自身、エアロバティックパイロットを経てエアレースパイロットになったので、日々、操縦の研究を重ねレースパイロットとしての技量を上げる努力をしてきたのですよ。」

毎年、進化をしているタンゴタンゴですが、来年はどのような構想でしょうか?

比嘉さん:「去年の12月から新しいレーシング用プロペラを開発しているので、ロスに戻り次第、来年に向けての調整に入ります。
200マイルまであと少し。来年には達成したいですね。そのために他の改造も検討中です。」

最後に読者の皆さんに向けてコメントをお願いします。

比嘉さん:「バイクとエアレースには大きな共通点があります。
それは、バンク(車体または機体を傾けること)しながらターン(飛行機では旋廻)することです。
ですから、バイクで直線からコーナに入っていくフィーリングは、私がパイロンを回るときのフィーリングと同じものなのです。
地上15メートルの空中をバイクで走っていると想像していただければ、エアレースの醍醐味も分かっていただけると思います。
これからも機体やエンジンの改造を続けながら、タンゴタンゴを毎年速くしていきます。
今後も皆様のご声援をよろしくお願いします。」


最後に…

「リノ・エアレースに出たい」その気持ちを持ち続け、渡米後も20年間努力を重ねて来られた比嘉さん。
リノ・エアレースに参戦されてからも、その姿勢は変わらず、常に新記録に向けて挑戦をされ続けています。
来年は200マイルを目指すとおっしゃる比嘉さん。
その目標まであと7.3マイルです。