Menu
2018-2019 FIM 世界耐久選手権 第42回 鈴鹿8時間耐久ロードレース
2019年7月27日
イベントレポート
スズキライダーがトークショーで決勝レースへの抱負を語る。
トップ10トライアルが悪天候のため中止になり、明日の決勝をヨシムラは5番グリッドからスタート
台風6号の影響により、朝から強い雨が降りしきる鈴鹿サーキット。鈴鹿4時間耐久レースが行われている27日午前には、各メーカー、ショップによる様々なイベントが行われた。

昨年は台風12号の影響により、GPスクエアで行われるすべてのイベントプログラムが中止となったが、今年は一部を除いて開催された。スズキブースでは話題の新型KATANAやGSX-R1000Rの展示とともに、MotoGPマシンGSX-RR(#42 アレックス・リンス車)に跨っての記念撮影等の催しが行われ、雨にもかかわらず賑わいを見せた。

9時50分からはスズキの主要チームのライダーが、ステージに登壇して明日の決勝に向けての抱負が語られた。

最初に登壇したのは#31 浜松チームタイタンの武田数馬と上林隆洸。スズキの社内チームである浜松チームタイタンは2人の社員ライダーで戦う。「本当は和田憲史郎選手と一緒に戦う予定だったのですが、昨日の予選で怪我をして2人で戦うことになりました。」と武田が報告。普段は四輪バギーやスクーターのフレーム関連の仕事をしているという上林と四輪の空力関連の開発をしているという武田。「仕事を終えてから皆で集まってマシンを作った。」という苦労話を披露しつつ、それだからこそ、チーム一丸となって頑張りたいと決勝に向けての意欲を語った。

次に登場したのは #95 S-PULSE DREAM RACING・IAIのトミー・ブライドウェルとブラッドリー・レイ。昨年チームに参加して4位入賞へ貢献したトミーは現在、ブリティッシュスーパーバイク選手権でランキング2位と絶好調。また、ブラッドリーは昨年のヨシムラから今年はエスパルスに加入。「とても似ているマシンだから心配ないよ!」と語った。 公式練習で転倒・負傷したチームオーナーである生形秀之を心配しつつ、「生形選手の分も頑張りたい!」と2人は声を合わせる。午後のトップ10トライアルが開催されるか危ぶまれる中、暫定9位の同チームは出場権があり、ジャンプアップを狙う。「是非やってもらいたいね。そして明日は昨年より上の表彰台を目指したい!」とトミー。「ヨシムラを負かしたいね!そしてスズキ勢トップを目指すよ!」とブラッドリーはコメントした。

3番目に登場したのが#9 MotoMap S.W.A.Tから青木宜篤、ジョシュ・ウォーターズ、ダン・リンフットの3人。また、現役ボートレーサーで監督を務める毒島誠氏も登壇した。「昨年と同じSSTクラスですけど、タイヤもサスペンションも変わりました。基本的にはジョシュがオーストラリアのスーパーバイクで走っているパッケージングをベースにしています。」と青木。SSTクラスでトップなのはもちろん、8秒台という驚異的なタイムを叩き出したことに「ビックリでしょ!だってこれ、千葉の普通のディーラーさんで買ったバイクそのものですよ。GSX-R凄い!」と本人も驚きを隠せない。ただし、レースではSSTクラスのレギュレーションで苦労している面も。SSTクラスはホイールの交換が簡単に出来るクイックリリースの使用が禁止されている。それでも、タイヤ交換は毎セッション行う予定とのこと。「何秒くらいかかるの?」という北川氏の質問に「約30秒です!」これにも会場からは大きなどよめきが起こった。トップチームのクイックリリース仕様では10秒ほどで行われるタイヤ交換だが、毎回20秒のハンデは小さくないが「クラス優勝とともにトップ10フィニッシュ!」というチームの目標も、決して実現不可能なものではないと感じられた。

次に登場したのは#71 TK SUZUKI BLUE MAXから津田拓也、アズラン・シャー・カマルザマン、グレゴリー・ルブランの3人。日本、マレーシア、フランスの多国籍チームとなっているが、実は「初めて会ったのは、この火曜日です。」と津田。当初参戦する予定だった浦本修充がスペイン選手権参戦を優先したため、急遽2人が合流することとなったとのこと。「スズキで走るのは初めてですが、とても速いマシンですね。急な参戦となりましたが、しっかり乗っていい結果を出したいです。」とアズラン。「カガヤマさんのチームで走れるのは光栄なことです。レースでも良い結果を目指して頑張ります!」とグレゴリー。3人は同い年でチーム内の雰囲気は良いとのこと。「ちょっとだけでいいから、作戦教えてくれない?」という北川氏に「全力で行くだけです!」と秘密の作戦を津田が暴露?して、トークショーを締めた。

サポートライダーとの集合撮影を挟んだ後、登場したのは昨日の予選で総合5番手を獲得した#12 ヨシムラスズキMOTULレーシングの吉村不二雄社長、加賀山就臣、渡辺一樹、シルバン・ギントーリ。42回目を数える今回の鈴鹿8耐であるが、第1回から欠かさず出場してきたのはヨシムラだけである。強力なライバルが多いなか「ファクトリーを倒すためにやっている!」と吉村不二雄社長がヨシムラスピリットを語ると、多くのファンから大きな歓声があがった。「セパンのテストから始まって、この8耐に向けていろいろと準備をしてきました。このウィークに入って、さらにマシンのレベルを上げることが出来たと思います。社長にはあまり褒められることがないから、今年は褒めてもらえるように頑張ります。」と加賀山。チームベストを出した渡辺は「大先輩の胸を借りつつ、チームの結果に最大限貢献できるように頑張ります!」とコメント。MotoGPのテストライダーもこなすギントーリは「ヨシムラのマシンはGPマシンと同じDNAが感じられるんだ。もちろん細かいところは違うけど、とてもパワフルですごく速い。乗っていてとても楽しいんだ。ヨシムラで乗るのは今回で3年目だけど、これまではトラブル等で良い結果が出せなかったから、今年は良い成績を出したいね。」とコメント。最後に吉村不二雄社長自ら「今年は勝ちに行く!応援、よろしくお願いします!」熱く語り、会場は大きな盛り上がりを見せた。

そして最後に登場したのが#2 SUZUKI ENDURANCE RACING TEAM(以下SERT)からヴァンサン・フィリップ、エティエンヌ・マッソン、グレッグ・ブラックの3人のライダー。そして、今回のレースを最後にレース界から引退を表明したドミニク・メリアン監督。ドミニク監督はSERTの監督として40年以上もレースに携わり、チームを15度の世界チャンピオンに導いたことでもお馴染みです。引退には「とても感慨深いことです。このチームの、そしてスズキ全体のために最後のレースを頑張りたいと思います。」とコメント。13年以上チームに在籍し、苦楽を共にしてきたヴァンサンは「たくさんの思い出があり、一言では言い表せません。自分の調子の良くない時期など、人生の大切な時期にいつも寄り添ってくれました。本当に感謝しています。」と語った。現在、チャンピオンシップポイントはトップと5ポイント差の2位。最終戦となるこの鈴鹿8耐では十分逆転チャンピオンの可能性があるポジションにいる。ライダーの3人は「諦めることなくチャンピオンを目指します。ドミニク監督の引退式が素晴らしいものになるように、チームで力を合わせて頑張りますので応援よろしくお願いします。」とコメント。逆転チャンピオンによって、引退式に華を添えると約束した。

なお、28日の決勝スタート前の10時10分過ぎより、メインコース上でドミニク監督の引退セレモニーが予定されている。

尚、予定されていたトップ10トライアルは台風6号の影響による悪天候のため、15時45分に中止の決定が鈴鹿サーキットから発表された。これにより、暫定だった予選グリッドが正式結果となった。

PHOTO GALLERY