二輪車トップ > 2015 SUZUKA 8 Hours > 公式練習/公式予選 レポート
2015 SUZUKA 8 Hours
トップ エントラント イベント情報 レースレポート
2015 鈴鹿8時間耐久ロードレース
第2回公開合同テスト
公式練習/公式予選
ライダートークショー
TOP10トライアル(公式予選)
決勝
2015 鈴鹿8時間耐久ロードレース
Racing Report
2015年7月24日(金)
鈴鹿8時間耐久ロードレース 公式練習/公式予選
場所:三重県・鈴鹿サーキット

事前テストでチームを悩ませた雨でレースウイークがスタート

6月、さらに7月の2回目のテストともに雨に悩まされる今年の鈴鹿8耐事前テストとなった。やっとレースの1週間前に行われたテストでは夏らしい暑さの中での走行となったが、レースウイーク初日となる木曜日も、走行がスタートとなる昼過ぎまで雨が降ってしまった。

また今年は参戦台数が増えたことから、2008年以来7年ぶりとなる組み分けがされることになり、7月22日水曜に公開抽選会が行われた。その結果、スズキ勢としては、#17Team KAGAYAMA、浜松チームタイタンがA組、#12ヨシムラ・スズキ・シェル・アドバンス、#30スズキ・エンデュランス・レーシング・チーム(SERT)、#32Moto MAP SUPPLYがB組となった。

木曜最初のフリー走行となるA組はウエットでのスタートとなった。走行スタート後に雨は止み、このセッションの最後はドライとなり、続くB組は最初からスリックタイヤでの走行が可能となり、そのまま、最後のセッションまでドライコンディションとなった。

この日の走行では、Team KAGAYAMAがA組5番手となる2分9秒098をマーク。浜松チームタイタンは2分17秒393で30番手に付けた。B組では、ヨシムラ・スズキ・シェル・アドバンスが2分8秒796でトップ、SERTは2分11秒328で7番手、Moto MAP SUPPLYは2分11秒454で9番手となった。 また、この日の走行後、B組は何度か赤旗が提示されたこともあり、同じ条件での走行に成り難いと言う事で、予選結果は各組交互に並べることが決定された。そのため、土曜日に行われるトップ10トライアルに出場するためには、それぞれの組で上位5位までに入らなければならない。

やっと夏らしいコンディションで予選は展開された

金曜午前中は、三名のライダーがそれぞれ、一人20分間タイムアタックする予選が行われた。予選で使用出来るタイヤは、三名のライダーが走行するチームは9本、二人のライダー構成のチームは6本となる。このため、時間帯、出ているタイムの状況によって、新品とユーズドタイヤの使い分けをしながら、セッションを進めることになる。 A組では、第1ライダーとして走行したTeam KAGAYAMAの加賀山就臣が最初の走行で2分7秒594をマークし、組2番手に付けた。B組では、ヨシムラ・スズキ・シェル・アドバンスの津田拓也が最初の走行で2分6秒958を記録し、組トップ。SERTはヴァンサン・フィリップが2分10秒222を出し、6番手に付ける。Moto MAP SUPPLYは、第3ライダー生形秀之が2分10秒450で、8番手となった。

心配されたほど温度が上がらなかった午後の予選

午前中最後のセッションでは路面温度が51度まで上がったがその後、雲が多めとなり、そこから気温は上がらなかった。このため、路面温度も午後のセッションスタート時点で47度まで下がり、時間の経過とともにさらに下がっていく中で午後の予選が展開されることになった。

A組を走るTeam KAGAYAMAは、午前中に加賀山就臣が2分7秒594という好タイムを出していることから、午後のセッションはバイクのセットアップに集中。最終的にA組4番手となり、明日のトップ10トライアルに駒を進めた。浜松チームタイタンは、第3ライダー2回目の走行で伊賀並洋平が2分15秒538のタイムでこのセッション21番手に付けることに成功。この結果、33番手で予選通過上位35台の中に加わった。

B組では、ヨシムラ・スズキ・シェル・アドバンスの津田拓也がアタック中、ヘアピンで他車と接触して転倒。SERTのアンソニー・デラールも、セッション終了間際に転倒。しかしライダー、マシンともに大きな影響を及ぼすようなものではなく、チームは予定通りにその後のセッションをこなすことができた。

ヨシムラ・スズキ・シェル・アドバンスは津田がマークした午前中のタイムで組トップ。

最後の予選セッションでサーキットを盛り上げたのがMoto MAP SUPPLY生形秀之だった。気温が下がって理想的コンディションとなった午後最終セッションで2分9秒215のチームベストを最後の最後にマーク。組5番手となり、見事トップ10トライアルへ駒を進めることに成功したのだ。SERTも転倒はあったが順調にセッションをこなし、午前中のヴァンサンのタイムで組9番手に付けた。

 

ヨシムラスズキシェルアドバンス 津田拓也

「事前テストから良い流れになっていて、午後の予選もコンディション的には暑くて厳しかったのですが、2分6秒台へ入れることができてよかったです。明日の予選では、昨年の自己ベストを最低でも更新したいと思っています。アベレージ的にも良いタイムを刻めているので、決勝が楽しみです。まずは明日のトップ10トライアルをしっかりと走りたいと思います。」

ヨシムラスズキシェルアドバンス アレックス・ローズ

「今回、鈴鹿8耐参戦は初めてですが、とても楽しい経験となっています。チームは完璧なサポートをしてくれて、徐々に自分の走りもできるようになっていています。今日の予選結果は現状として十分なものだと思いますし、レースでやりすぎは、大きな失敗を招きがちです。決勝で勝利を得られるよう、着実に走り続けたいと思います。その先に、必ず明るい未来、良い結果があると信じています。」

Team KAGAYAMA 加賀山就臣

「二人のライダーの負担を減らすためにも、今日の予選は朝一番の自分の走行でタイムを出そうと考えていました。昨日のセッションでは、芳賀選手と清成選手にできるだけ走ってもらい、バイクへの順応をしてもらいたいので、ウイーク入りして最初の走行が今朝のタイムを出さなければならないセッションとなり、かなりリスクを追った攻めの走りとなりましたが、うまく7秒台が出てホッとしています。」

Team KAGAYAMA 芳賀紀行

「自分は与えられた条件の中でベストを尽くすだけなので、そのことだけに集中しています。8耐は欲を出すと必ずどこかでそのツケを払わなければならないようなことになるので、その状況の中でベストを尽くすことだけ、考えています。そういう意味で、ここまで自分の仕事はしっかりとできてきていると思います。」

Team KAGAYAMA 清成龍一

「テストで2分8秒5までタイムを出すことはできているし、このレースウイークでは目前のタイムよりも、決勝でより高いアベレージで周回できるよう、バイクのセットアップを進めています。だいぶ自分のイメージに近付いてきているので、さらにこのあとのセッションを使ってバイクを仕上げていきたいと思います。」

SERT ヴァンサン・フィリップ

「我々が参加した事前テストはウエットコンディションだったので、このレースウイークはとても難しい状況となっています。そのため、ドライコンディションに合わせてバイクを走らせるのは簡単ではありません。でも、我々はバイクも、この8耐に関しての経験も豊富にあるので、走行が進めば進むほど、状況はよくなるはず。でも、より良いセッティングを見付けるため、引き続きハードワークしなければならないのは間違いありません。」

SERT アンソニー・デラール

「良いドライセッティングが未だ見付かっていないので、ライディングを楽しめる状態にはたどり着いていません。またコース上には、ペースの遅いマシンがとても多く走行しているので、それも私を悩ませる原因となっています。フロントは安定性に欠け、リアはスライドする傾向にあり、ピットインを繰り返し、セットアップを進めています。でも私は鈴鹿8耐参戦6回目でこうした経験は過去に何度もし、克服してきているので、特に焦りはありません。」

SERT エティエンヌ・マッソン

「鈴鹿8耐参戦は初めてなので、すべてを楽しんでいます。ただ、私は未だ鈴鹿のコースをしっかりと理解できていないので、様々なことを学びながら各セッションを走っています。今日は特に蒸し暑かったのですが、私にとってそれは大きな問題ではありません。なぜならば、私の母国フランスも、こうした蒸し暑いコンディションになることが多いのです。」

MotoMap SUPPLY 今野由寛

「路面温度が上がって、その対応にずっと追われていました。ですが、今日の午後の予選でやっとマシンがまとまってきたので、自分のセッションで進め、さらに青木さんのセッションでもプラスαし、最後の生形選手のセッションで、それをうまく形にしてくれたので、結果的にチームプレーが功を奏したと言えると思います。さらにこのあとのセッションでも、バイクのセットアップを進めていきます。」

MotoMap SUPPLY 青木宣篤

「タイヤの開発という仕事をチームは持っているので、そこへの助けができるよう、事前テストから色々とトライし、やっと少しずつまとまってきた印象です。まだ路面温度が上がった状況への対応は万全ではないのですが、少し路面温度が下がってくるとパフォーマンスが上がるので、レースでは序盤は少し我慢し、コンディションがよくなってくる時間帯からが自分たちの時間帯になると思います。」

MotoMap SUPPLY 生形秀之

「鈴鹿8耐に正規のライダーとして参戦できるよう、昨年9月のオートポリス、今年4月の鈴鹿2&4とJSB1000クラスにスポット参戦。そうして準備してきたことが今回、こうして形になっているので、サポートしていただいている方々に感謝しています。今日の予選は、今野選手、青木さんがいい流れを作ってくれて、それをしっかりと形にすることができたのでよかったです。」