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レースレポート

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【鈴鹿8耐 トップ10トライアル】2014年7月26日 土曜日 観衆:28,000人

ヨシムラスズキシェルアドバンスの津田が驚異の6秒台でポールポジションを獲得!


10チームだけがタイムアタックするスペシャル予選

 金曜日に行われた計時予選の上位10チームで最終的なグリッドを決めるトップ10トライアル。複数のライダーが同時に走る計時予選スタイルではなく、コースインするのは一人ずつ。つまり5.8キロのコースを一人で独占して全力でアタックする。タイムアタックの走行順は10位から6位までのチームのセカンドライダー。5名のライダーが走行を終えると10位から6位のファーストライダー、そして5位からトップのライダーと合計20名のライダーがアタックして、決勝のグリッドが確定する。コースインしたライダーはまずサイティングラップで1周。そしていよいよ1周だけのタイムアタックを行う。

スズキ勢のトップはケビン・シュワンツ

 金曜日の計時予選で9番手だったLegend of ヨシムラスズキシェルアドバンスからはケビン・シュワンツ、青木宣篤が出場。さらに5番手のTeam KAGAYAMA&Verity、4番手のヨシムラスズキシェルアドバンス レーシングチームがスペシャルステージに挑む。

 2番目に登場したのはケビン・シュワンツ。「この体制は楽しむレベルをはるかに超えたバトルモードだ」というように、かつての走りを彷彿させる速さで2分10秒172と昨日の予選タイムを1秒以上も削ってきた。5名のライダーがアタックを終え、青木宣篤が登場。大逆転で見せた実力で2分9秒775と、チームのベストタイムを更新した。

最高速288キロをマークしたド・プニエ

 トップ5のチームによるタイムアタックで最初に登場したのはTeam KAGAYAMA&Verityのドミニク・エガーター。時刻は午後4時 15分を少し回り、日も傾き始めてきたがまだ路面温度は60度と異常な温度を示したまま。そんな状況下でもエガーターは安定した速さで2分8秒483と自己 ベストを更新する。続いてヨシムラスズキシェルアドバンス レーシングチームのランディ・ド・プニエがタイムアタックを開始する。最高速は288キロの 速さで、タイムは2分8秒647でアタックを終了した。

 午後4時半、満を持して登場した加賀山は、気合いが入りすぎたのかスプーンカーブでわずかにレコードラインをはずれて減速。2分9秒399と惜しくもチームタイムの更新はならなかった。この時点でトップはただ一組だけ7秒台をマークしている#11秋吉/ジョナサン・レイ組で、他のライダーがこれをなかなか更新できずにいた。


驚異の6秒台でポールポジションを獲得した津田

 ここで津田が暴れん坊将軍のテーマ曲をバックにタイムアタックを開始。セクター1で全車中の最高速を示す赤マークをたたきだすとセクター2でも-0.288秒の赤マーク。さらにスプーンカーブをスムーズに抜け、裏ストレートへの加速から130R、そしてシケイン進入でもマシンはぶれることなくきれいにクリア。そのままチェッカーを潜り抜けた。電光表示板に示されたタイムはなんと「2分6秒703」。驚異の6秒台で、しかもこのタイムは昨年度、中須賀がマークした記録を塗り替えてのトップタイムとなった。その後、2チームがアタックしたものの津田の6秒台ははるかにおよばず、ポールポジションはヨシムラスズキシェルアドバンスレーシングチームの頭上に輝いた。

 

 
 
 
 

ライダーコメント

   

ポールを獲れたこと、昨年度の予選ベストタイムを更新できたことは素直に嬉しく思います。実は僕自身、初めてのトップテントライアルだったので、昨晩からずっとどうやって走ろうか考えていました。イメージ以上の走りができて、本当にうれしいです。

 

 

久々の鈴鹿サーキットだけど、素晴らしいトラックだと思います。僕自身の今日のパフォーマンスには満足していませんが、パートナーの津田選手が素晴らしい走りをしてくれました。この結果を引き継いで明日はすばらしいレースをお見せしたいですね。

 

     

チームは昨日から大きく進化したと思います。明日のレースはライバルたちとの戦いに加えて、暑さとの戦いもあり、タフな1日になるけれど最高のパフォーマンスを見せたいです。

 

   
     
   

今日の自分の走りには満足している。チームスタッフがマシンのセットアップを行い、より良い状態にしてくれたのでこの週末で最速タイムを出すことができた。でもいくつかミスをしてしまった。まだまだタイムを縮める手応えを感じている。レースが本当に楽しみだ。

 

   
     
   

紀行と二人でバイクのセットアップを進めていて、特にエガーターのライディングに合い、彼が気持ち良く走ることができる状態を作ろうとトライしている。トップ10トライアルはかなりハードにプッシュしたが、いくつかミスを冒してしまい、そのことにはガッカリしている。明日はベストを尽くし、良い結果を出したいと思う。応援、宜しくお願いします。

 

 

予選ではたくさんのバイクがコース上にいたり、トップ10トライアルではコース上を自分だけがたった1周だけのタイムアタックをしたり、総てが自分にとって初めての経験だった。それらは本当に難しいことだった。タイム的には十分に満足という走りではないが、置かれた状況の中では悪くないタイムだったと思う。明日の決勝はとてもエキサイティングなものになるだろう。経験豊富な加賀山さん、芳賀さん二人と決勝を楽しみたいと考えている。彼ら二人は自分にとって、本当に素晴らしい先生だ。たくさんのことを明日も学びたいと思う。

 



また昨日の予選では13番手となり、残念ながら今日のトップ10トライアルに進出できなかったSERTだが、明日の決勝に向けてコメントをもらったので併せてここで紹介します。

   

テストの時と比べるとレースウイークに入ってからとても気温が高く、非常にタフなコンディションになっている。昨日の予選は自分のフィーリング的には悪くなかったが、鈴鹿のコースを走り慣れている日本人ライダーは非常にうまくコースを攻略していた。その結果、自分たちは13位になった。しかし我々は耐久チャンピオンチームであり、良い結果を出す手応えを感じている。レースでは攻め続け、良い結果を出したい。鈴鹿8耐は、我々がいつもヨーロッパで戦っている24時間レースと比較すると3分の1の長さだが、非常に蒸し暑く、気温も高い。24時間レースと比較すると、時間の長さとは逆に3倍タフに感じている。精神的にも肉体的にもとてもタフなレースだ。

 

 

予選結果にはとても満足している。マシンはとても良い仕上がりだし、このウイークの中でとてもいいセッティングを見付けることができた。気温も湿度も高いのでコンディション的には厳しいが、決勝を高いアベレージで走ることのできるセットアップを見付けたので、決勝がとても楽しみだ。最大限の力を出して、明日の決勝を戦いたい。ガンバロウ、スズキ!

     

私は前回のレースでケガをしたフィリップの代役として今回のレースに参加することになった。彼は偉大なライダーで、このレースを欠場することはチームとしてとても厳しい状況だが、私にとっては貴重なチャンスを得たわけで、ぜひここでいいパフォーマンスを見せ、チームに貢献したいと考えている。 正直に言うと、プレッシャーはもちろん感じているが、でもヴァンサン以上の仕事をしてやろうという決意をしている。明日のレースは全力で頑張りたい。

 

   
     
 

7/26(SAT)スズキエントラントチーム TOP 10 TRIAL リザルト

順位 No. チーム ライダー タイム
1 34 ヨシムラスズキシェルアドバンス レーシングチーム 津田 拓也 / ジョシュ・ウォーターズ / ランディ・ド・プニエ 2'06.703
2 7 MONSTER ENERGY YAMAHA with YSP 中須賀克行 / B.パークス / J.ブルックス 2'07.094
3 11 F.C.C. TSR Honda 秋吉耕佑 / ジョナサン・レイ / ロレンツォ・ザネッティ 2'07.398
4 87 Team GREEN 柳川明 / 渡辺一樹 / 藤原克昭 2'07.752
5 634 MuSASHi RT HARC-PRO 高橋巧 / レオン・ハスラム / マイケル・ファン・デル・マーク 2'07.827
6 17 Team KAGAYAMA & Verity 加賀山 就臣 / 芳賀 紀行 / ドミニク・エガーター 2'08.483
7 25 Honda鈴鹿レーシングチーム 安田毅史 / 日浦大治朗 / 森井威綱 2'08.976
8 111 HONDA ENDURANCE RACING ジュリアン・ダ・コスタ / セバスティアン・ジンバート /
フレディ・フォレイ
2'09.224
9 104 TOHO Racing with MORIWAKI 山口辰也 / 國川浩道 / 小林龍太 2'09.383
10 12 Legend of ヨシムラスズキシェルアドバンス ケビン・シュワンツ / 辻本 聡 / 青木 宣篤 2'09.775
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